リスク回避! 外貨預金の注意点とは

リスク回避! 外貨預金の注意点とは

外貨預金は、国内の預金よりも高い金利が望めることや、為替差益などといった魅力がある反面、元本割れのリスクもあります。この記事では、外貨預金のリスクと対策について解説します。 

外貨預金とは、日本円ではなく外国の通貨で預金をすることです。一般的に、外国の通貨で預金した方が円よりも金利が高い傾向にあります。

金利が高い方が、もらえる利息は多くなります。ただし、為替レートの動きによっては、損失が出るなどリスクにも注意する必要があります。 

損をする理由

外貨預金のリスクとして、主に次の5つがあります。 

為替差損

外貨預金に預入時よりも払戻時の為替レートが円高になっていると、為替差損となります。

たとえば、1ドル=100円のときに10万円を1000ドル(10万円÷100円)にして預け、為替相場が90円になったとします。預けた1000ドルは9万円になるので、1万円の為替差損が発生するのです(手数料や利息は考慮せず)。 

< 為替

為替コスト

外貨預金の取引には為替コストがかかります。米ドルは通常「1米ドルにつき1円」の為替コストがかかります。為替レートの変動がない場合でも、為替コストにより元本割れとなる可能性があります。 

預金保険の対象外 

国内の金融期間に預けている「円」であれば、万が一、その金融機関が破綻しても一人あたり最大1,000万円まで保証される預金保険が適用されますが、外貨であればその対象外となります。

預金の返還は金融機関の財産状況に応じて異なるため、元本割れを起こす可能性についても念頭において置かなければなりません。 

外貨預金の税金 

外貨預金の税金についても確認しておきましょう。外貨預金には、次の2つの税金がかかります。 

  • 利息は源泉分離課税 

外貨預金で受け取る利息には、源泉分離課税がかかります。税額は、国内の定期預金などと同じ20.315%(所得税15.315%+住民税5%)です。 

  • 為替差益は雑所得として課税 

為替差益は雑所得として確定申告する必要があります。ただし、為替差損が出て他に雑所得がなければ、申告をしなくても大丈夫です。また年収2,000万円以下の給与所得者で、給与所得および退職所得以外の所得が、為替差益を含めて年間20万円以下の場合も申告は不要です。 

流動性リスク 

外貨預金には、自由にお金を引き出せない流動性リスクもあります。外貨預金は原則として中途解約ができない銀行が多く、中途解約できる場合でも金利の低下や精算金の支払いなど、ペナルティが必要なことがあります。ただし、これは円の定期保険でも同じです。 

円高・円安での損はどうすればいい?

購入時より円高になった場合、為替差損を抱えることになります。ただ、為替の値動きは短期ではなく長期で考えることが大切です。短期的に円高になっていても、いずれ円安になるかもしれないからです。 

長期で保有すればするほど、金利を多く受け取ることができるので、多少の円高でも利益になる可能性があるのです。しかし、円安になるのは数年後かもしれません。長期保有するためには、生活資金とは別の使わないお金(余裕資金)で投資するようにしましょう。 

また、外貨をそのまま使えれば為替差損は発生しません。外貨をそのまま使える銀行を選ぶこともリスクヘッジになります。たとえば、海外旅行などでキャッシュカードやデビッドカードを外貨預金口座と連動させておけば、外貨を現地で使うことが可能です。 

< リスク

複数の通貨での外貨預金を行いリスク分散

ドルやユーロなど特定の通貨に集中して預金するよりも、複数の通貨に分散投資した方が為替変動リスクを抑えることができます。米国と欧州、オセアニアなど地域を分散させたり、先進国と新興国などに分散したりすると効果が大きくなります。 

ただし、リスクがまったく無くなるわけではありません。為替相場は世界中の政治や経済やイベントなどに影響されながら、毎日変動しているからです。ただ、発生が予想できないイベントもありますが、為替相場に影響を与える経済指標は事前にチェックできます。 

とくに、世界経済に大きな影響を与える米国の経済指標は大切です。米国の金融政策を決定する会合である「FOMC(連邦公開市場委員会)」や為替市場に影響の大きい「米国雇用統計」は、常に確認しておきたい指標です。 

タイミングをずらして預金する時間分散もリスク回避のひとつ

1回にまとめて全額を外貨預金に預け入れるのではなく、複数回に分けることによって、価格変動リスクを軽減することが可能です。これを「時間分散」といいます。 

外貨預金の積み立ての仕組み

外貨に限らず、投資の考え方として「長期にわたって同じ金融商品を一定額内で購入することにより、大幅な損失を回避する」というものがあります。これを「ドルコスト平均法」と呼びますが、この考え方を外貨預金にも適用することができます。

毎月一定の口数を買うのではなく、一定の金額で仕切って購入するので、外貨が高い時は購入数が減り、外貨が安いときには購入数が増えます。それにより、長期で捉えた場合、最終的な買付価格が一定になるという考え方です。

買付価格を一定にすることで、為替変動リスクを軽減することができます。 

リスク回避の他にもメリットがある

積立投資のメリットは、為替変動リスクを軽減させるだけではありません。日々のニュースに惑わされなくなるというメリットもあるのです。 

一括投資は投資タイミングを図らなくてはならないので、日々のニュースや為替レートの動きをチェックする必要があります。しかし日中は仕事で忙しい人や、投資初心者がそのような情報を入手しながらタイミングを図るのは困難です。 

積立投資なら機械的に毎月自動購入できます。そのため、ニュースや為替レートを気にすることなく、淡々と投資を続けられるのです。 

< 銀行

外貨預金は、銀行によって手数料や金利水準が異なります。ここからは、金利やコスト面で魅力ある銀行をご紹介します(金利は2019年10月31日時点)。

どの金融機関もパソコンやスマホを使った手続きに対応していますので、24時間いつでも好きなタイミングで取引を行うことが可能です。 

イオン銀行

1年定期の利率(税引前) 

  • 米ドル 1.4%
  • 豪ドル 0.6%
  • NZドル 0.6% 

イオン銀行は、預入時の為替手数料がなんと無料となっています。金利も高めで、例として米ドルは普通預金が0.6%、定期預金で1.4%です。

また、イオン銀行には「外貨普通預金積立」もあります。500円から積立可能なので、無理のない資産形成を始めることができます。 

楽天銀行

1年定期の利率(税引前) 

  • 米ドル 0.8%
  • 豪ドル 1.2%
  • NZドル 1.5% 

楽天銀行ですが、米ドルや豪ドルはもちろん、ユーロやポンドをはじめ、南アランドや人民元など7通貨に対応しています。 

さらに、「1週間」「2週間」という超短期の定期預金を設けているのも魅力です。外貨預金を気軽に利用できるので、初心者でも始めやすいといえるでしょう。 

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行では、ネット銀行ならではの高金利。人気がある外貨定期預金の金利は以下の通りです。 

1年定期の利率(税引前)

  • 米ドル 1.80%
  • 豪ドル 0.60%
  • NZドル 0.90%

また、米ドル円の為替手数料が4銭と圧倒的に低コストなのも魅力です(一般的な銀行は1円)。 

住信SBIネット銀行でも、自動で買い付けできる「外貨積立」があります。積み立て日を「毎日」「毎週」「毎月」から選べ、500円と少額から積み立てできるので、初心者の人でも気軽に外貨預金を始められます。 

新生銀行

1年定期の利率(税引前)

  • 米ドル 2.00%
  • 豪ドル 1.00%
  • NZドル 1.00%

新生銀行は、業界内でも高い金利と低い為替手数料が特徴です。米ドルの為替手数料は15銭、さらに取引状況に応じて7銭まで下がります。 

取り扱っている通貨の種類は多く、米ドルやユーロをはじめ、ノルウェークローネやトルコリラなど13通貨に対応しています。 

ソニー銀行

1年定期の利率(税引前・1万通貨未満)

  • 米ドル 1.4%
  • 豪ドル 0.5%
  • NZドル 0.65%

ソニー銀行は、リアルタイムでレートをチェックでき、米ドルの為替手数料が15銭と低いことが魅力です。また、取引状況によって4銭まで優遇されます。

外貨預金で人気のある米ドルや豪ドルだけでなく、ユーロやポンド、ブラジル・レアルなど12通貨に対応しているのも魅力です。

さらに、500円から積立購入できるなど、取り扱い商品も豊富です。 

今回は、外貨預金のリスクについて解説しました。外貨預金は、国内の預金よりも高い金利が望めるのは魅力ですが、為替レートの動きや為替手数料で損失が出る可能性があります。 

リスクを減らすためには、通貨や時間を分散させることが有効です。また、為替手数料が安いネット銀行などを利用することもおすすめです。 

外貨預金のリスクを把握し、賢く資産運用をしましょう。

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