【レバレッジなしのFXで稼ぐ場合のメリット・デメリット】外貨預金との違いについて解説

FX取引といえば、レバレッジ2倍・5倍など、倍率を大きくかけて稼ぐイメージがあると思います。しかし、必ずしもレバレッジをかける必要はありません。レバレッジなしのFX取引を始めることで、さまざまなリスクを避けることができます。

今回は、倍率が1倍の「レバレッジなし」と「外貨預金」の違い、さらにメリットとデメリットについて解説します。「FXに関心はあるもののリスクが心配」という方は参考にしてください。 

まずはFX取引のレバレッジなしと、外貨預金の違いについて解説していきます。FXと外貨預金は、どちらもドルやユーロなど外貨を取り扱っていますが、手数料や金利などいくつか違いがあるので確認してみましょう。

為替手数料の違い

FXと外貨預金では、為替手数料(取引手数料)に大きな違いがあります。外貨預金の場合は、「ドルを円」「円をドル」に替えた時、「為替手数料」と呼ばれる為替コストが上乗せされます。

為替コストについては、通貨ペアや各金融機関によって変わりますが、数10銭~1円くらいに設定されているのが特徴です。

一方、FXではFX会社・証券会社の多くが取引手数料を無料で提供しています。ただし、FXでは「スプレッド」と呼ばれる買値と売値の差額がFX会社に支払う実質的なコストとして発生します。FXで利益を得るためには、このスプレッド以上の含み益が必要となります。

スプレッドは、FX・証券会社によって違います。FXを始めるにはFX専用の口座が必要となりますので、なるべくスプレッドの幅が狭い会社で口座開設するのがおすすめです。以下にスプレッド例をご紹介します。

  • 例:ドル円
  • 買値:1ドル102円
  • 売値:1ドル100円

スプレッドは市場の状況などによって急変することもあるので、FX取引を行う時は市況とスプレッドに注視しておきましょう。

金利の違い

金利の違い

外貨預金の場合は円預金と同じく、預けた外貨に金利が付きます。そして、ドルやユーロなど外貨の中には、円よりも高金利なケースもあるので、円預金よりも効率よく運用できるのが強みです。

一方FXも外貨を活用した金融商品で金利もありますが、外貨預金のように「1つの通貨の金利」から収入を得る仕組みではありません。 

FXでは、異なる通貨同士を売買した時の金利差額によって利益を得ることができます。金利の異なる外貨を売買した時、スワップポイントと呼ばれる金利差調整分が蓄積されます。

スワップポイントは、以下のような仕組みで損益が発生します。

  • 利益の例:高金利な通貨10%-低金利な通貨1%=9%×保有通貨=利益発生
  • 損失の例:低金利な通貨1%高金利な通貨10%=9%×保有通貨=損失発生

外貨預金の金利収入と違いスワップポイントは、売買される外貨の金利変動によって利益や損失が発生します。また、毎日スワップポイントを受け取れるのも、FXと外貨預金の違いです。

課税方法の違い

FXと外貨預金は、課税方法についても細かな違いがあります。そのため、混同しないよう気を付けてください。FXの課税方法は、国税庁が定める「先物取引に係る雑所得等」に該当します。一方、外貨預金は雑所得に該当しますが、金利収入は利子所得に分類されます

このように、FXと外貨預金では課税科目が異なりますので、確定申告時に注意をしましょう。不明な場合は最寄りの税務署に相談することをおすすめします。

レバレッジ

続いてFXのレバレッジなしは、どのようなメリットとデメリットを得られるのか分かりやすく紹介していきます。

レバレッジなしのメリット

FXをレバレッジ2倍ではなく、1倍のレバレッジなしで取引を始めるメリットは金利の利率の高さと手数料の安さや、取引のしやすさに関する項目が多い傾向です。

そこで、ここからはメリットを5つに分けて解説します。

金利の利率が高い

FXをレバレッジなしで取引を行うメリットは、外貨預金よりも高い金利によって利益を得られるところです。外貨の金利差を利用したスワップポイントによる利益は、毎日付与されますが少額ですので、中長期的に保有する必要があります。しかし、レバレッジ2倍や5倍の取引で始めると、少しの価格変動で大きな損益につながるため、「継続的に保有しにくい」というリスクが考えられます。

FXのレバレッジなしだからこそ、長期保有によって、スワップポイントで利益を得ることができます。

手数料が安い

FXは外貨預金と違い、手数料が安いメリットもあります。外貨預金の場合は、一度の取引(両替)で1~2円程度の為替手数料を負担しますが、FXの場合は基本的に1円以下に設定されています

そのため少額取引でネックとなる手数料負担が心配な方は、FXのレバレッジなしを検討してみるのもいいでしょう。

FXの手数料は、FX会社・証券会社によって違います。また、各通貨ペアによっても数銭~数10銭の範囲で変わるため、口座開設・取引前に通貨ペアの基本情報を確認するのが大切です。

満期がない

外貨預金には、満期が設定されているため任意のタイミングまで運用できません。しかし、FXには満期がなく、いつでも注文手続きと売却ができるため自由度の高さも魅力です。

運用に期限を設けている戦略の場合は外貨預金でも問題ありませんが、状況によって取引期間が変わる場合はFXを検討してみるといいでしょう。

ロスカットがない

「ロスカット」とは、FXにおける損失拡大を防ぐための強制決済方法です。

たとえばレバレッジ25倍の取引を始める場合は、自己資金以上の損失を被ることがあります。ロスカットはそのための制度で、一定の損失以上になると強制決済が行われます。

FXのレバレッジなしならではのメリットとして、このロスカットが発生しないという点があります。

ロスカット後は、指定された金額を自己資金から追加投入しなければ、取引再開できないためリスクを負っている状態です。一方、レバレッジなしは、損失に倍率をかけないため自己資金以上の損失はありません

  • レバレッジ25倍:1万円の自己資金で取引、5,000円の損失の場合は25倍のため125,000円の損失
  • レバレッジ1倍:1万円の自己資金で取引、損失額に変化はない

長期運用に適している

FXのリスクの1つは、レバレッジ取引による大きな価格変動リスクです。そのため長期運用には適していません。ただし、FXのレバレッジなしで取引する場合は、レバレッジで為替変動リスクは引き上げられないため、レバレッジ取引と比較すると長期運用に適していると判断できます。

損失リスク0ではありませんので、レバレッジなしの取引でも損失の可能性を考慮して始めましょう。

アクティブインカム

レバレッジなしのデメリット

続いては、FXをレバレッジなしで取引を進めるデメリットを、3つのポイントに分けてご紹介します。

まとまった資金が必要になる

FXのレバレッジ取引は、少額でも大きな金額を取引できるメリットのあるシステムです。しかし、レバレッジなしの取引は、自己資金以上の取引はできません。

イメージとしては、以下のような違いがあります。

  • レバレッジ25倍:1万円の自己資金で25万円の取引可能
  • レバレッジ1倍:1万円の自己資金で1万円までの取引のみ可能

レバレッジなしの場合で、大きな取引を行う場合はまとまった資金が必要です。

資金効率が悪い

FXのレバレッジなしは、レバレッジ2倍以上よりも資金効率が良くないデメリットもあります。そもそもFXの強みは、レバレッジを活用した少額取引です。

このような強みをなくしているため、自己資金が少ない場合に効率よく取引を進めることが難しい側面もあります。資金効率を重視する場合は、レバレッジなしではなく2倍や5倍といった設定で戦略を立てるのがおすすめです。

大きく稼ぐことができない

レバレッジなしで取引する場合は、まとまった自己資金を用意できない場合を除き大きく稼ぐことができません。そのため基本戦略は、スワップポイントの収益を狙った取引です。スワップポイントは、金利差に大きな変化がなければ毎日利益を得ることができます。

ただし、スワップポイントの利益は小さいため、長期的にコツコツ稼ぐことが大切です。

確実に稼ぐやり方

FXをレバレッジなしで、利益を狙うために必要なポイントを2つ解説します。

スワップ金利の高い通貨を狙う

レバレッジなしはロスカットのリスクを抑えられるため、スワップ金利の高い通貨を狙いやすいでしょう。また、スワップ金利の高い通貨で買いポジションを保有できれば、ドル円など金利差の少ない通貨ペアよりも効率よくスワップポイントを得られます。

スワップ金利の高い通貨は、トルコリラやメキシコペソ、香港ドルなどです。また、金利の高い通貨は価格変動が激しいため、レバレッジなしでも自己資金の多くを損失するリスクがあります。

リスクとスワップポイントのバランスを考えながら取引戦略を考えしょう。

長期投資をひたすら続ける

FXの基本はレバレッジと短期トレードです。また、少額資金で大きな利益を狙います。しかし、レバレッジなしでは、FXの強みでもあるレバレッジがないため、短期トレードで大きな利益を狙うこともできません。

そのためFXのレバレッジなしでは、長期投資でスワップポイントを軸にした運用を行います。その場合、ロスカットリスクも下げられ、資金効率の悪さもカバー可能です。

FXのレバレッジなしは、スワップポイントを狙った長期投資に向いていますが、大きな売却益を狙うためにはまとまった資金が必要です。レバレッジやロスカットのメリットとデメリットを理解したうえで、FXのレバレッジなしの取引を検討してみてはいかがでしょうか。

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