不動産のワンルームマンション投資は得か損か? 新築・中古の違いとは

不動産投資を始めるときに検討したいのが、「どのような物件に投資をするか」という点です。新築や中古、アパートやマンション、戸建てなど選択肢はいろいろありますが、どんな物件を選ぶかで投資額や期待できるリターンが大きく変わります。その中で今回は、初期投資を比較的安く抑えながら不動産投資を始められる「ワンルームマンション投資」をご紹介。ワンルームマンション投資のメリットやリスク、新築と中古による違いについて、詳しくみていきましょう。

不動産投資とは、賃貸住宅を購入して、家賃収入や売却収入を得ることを指します。不動産投資の種類としては、「アパート一棟投資」「ワンルームマンション投資」「戸建て投資」などに大きく分けることができます。このうち、比較的始めやすいとされるのがワンルームマンション投資ですが、その理由を具体的に説明します。

元手が少なくても始められる

アパート一棟投資や戸建て投資に比べると、一室から始められるワンルームマンション投資は第一に、投資額を低く抑えることができます。物件のスペックにもよりますが、都内の新築ワンルームマンションでも3,000万円程度で購入することができ、中古の物件なら数百万円で購入できるものもあります。そのため、年収が低い若い世代でも、比較的始めやすい不動産投資といえるでしょう。

安定した利回り

安定した利回りが期待できる

不動産投資において、満室時の年間賃料を不動産の購入価格で割って求めたパーセンテージを「期待利回り」といいます。例えば、1,600万円で購入した物件から毎年144万円の賃料収入を得ることができれば、期待利回りは9%ということです。 

ワンルームマンションの場合、若い単身者による賃貸需要が見込めます。そのため、借り手が見つかりやすく、収益の安定が期待できます。

流動性が高い

不動産投資により得られる収入は家賃だけではありません。物件を売却することで利益を得たり、投資額の一部を回収したりすることができます。ワンルームマンションは、セカンドハウス用や投資用など幅広い用途でニーズがあり、物件価格が低いことから、買い手が見つかりやすく投資物件の買い替えも比較的容易です。

「管理」に手間がかからない

アパートなどの一棟物件に投資をした場合、室内だけでなく共用部分も自ら管理しなければならず、手間や修繕コストがかかります。その点、ワンルームマンション投資の場合、共用部分はマンション管理組合が共同管理しているため、管理の手間や修繕コストが軽くなります。共用部分が適切に管理されていれば、物件の資産価値の減少を防ぐことにもつながるでしょう。

投資のリスク

このように、投資額の低さなどから、不動産投資の初心者でも始めやすいのがワンルームマンション投資の魅力です。しかし、投資である以上、あらかじめ認識しておくべきリスクもあります。

大きなリターンを見込みにくい

ワンルームマンション投資は、ひとつの部屋からの家賃収入しか得られないため、アパート一棟投資よりもリターンは低くなります。また、平米数の大きいファミリータイプのマンションや戸建て住宅と比べても、家賃相場が低いため、一室の家賃収入からだけでは大きな収益を得ることは難しいでしょう。

資産価値が残りにくい

不動産投資において覚えておきたいのが、「土地」と「建物」の価値の性質が違うという点です。土地と違い、建物は老朽化に伴い資産価値が減少するという特徴があります。そのため、不動産投資を行う場合、投資額に占める建物の金額が多くなると、その分資産価値が減少しやすくなります。 

例えば、「土地2,000万円・建物1,000万円」の場合と、「土地1,000万円・建物2,000万円」の場合を比較すると、後者の方が経年に伴い資産価値が減少しやすくなります。ワンルームマンションの場合、資産価値に占める建物の割合が大きくなるのが一般的なことから、将来売却したときに売却損となる可能性が高まります。 

資産価値

利回りは全国的に低下傾向

「不動産投資家調査(2019年10月時点)」によると、前回調査(2019年4月)と比較して、不動産投資の利回りは全国的に低下と横ばいが混在する状況になっています。東京・城南地区のワンルームタイプの期待利回り4.2%は、前回(2019年4月)に比べて0.1ポイント低下。長期的にみても、2009年頃の6.0%から低下傾向にあります。東京都の他のエリアや全国の主要政令指定都市でも同様の傾向を示しています。 

ただし、期待利回りは「満室時の年間家賃収入÷物件価格×100」で求められるため、利回り低下の要因は、「家賃収入の減少」に限定されません。「物件価格の上昇」に伴って期待利回りが減少することもあるため、全国的に期待利回りが低下したとしても、収入減に直結するわけではないのです。ワンルームマンション投資を始める場合は、物件が安いときに購入し、継続的な家賃収入を確保することがポイントになります。

ワンルームマンション投資は、購入する物件によって、「新築」と「中古」に大きく分けられます。それぞれの特徴も理解しておきましょう。

新築ワンルームマンション投資

新築マンションはすべての設備が新しく、当面は修繕費用などもかかりません。新築住宅を販売する事業者には、住宅の引き渡しから10年間の瑕疵担保責任が義務付けられています。そのため、物件の構造に不備があったり、雨漏りがあったりした場合は、修理費用をカバーしてもらうこともできます。さらに、新築物件であることをアピールすることで、入居者が見つかりやすくなるというメリットもあるでしょう。 

ただし、新築ワンルームマンションは、最初は高い家賃を設定することができても、建物の老朽化に伴い家賃が下落する可能性が高まります。そのため、あらかじめ家賃下落のリスクを織り込んで収支のコントロールをする必要があります。

マンション投資のメリット

中古ワンルームマンション投資

中古ワンルームマンション投資は、新築より安く購入できるのが最大のメリットです。また、新築に比べて家賃の下落が緩やかになるため、収支シミュレーションが立てやすいというメリットもあります。ただし、建物の管理がおろそかな物件だと、多額の修繕費用が生じる可能性があります。例えば、購入直後に給水管の交換などの大掛かりな修理が必要になることも考えられます。購入する前に、物件の状態や販売会社との契約内容をきちんと確認しておきましょう。

ワンルームマンション投資は、不動産投資の数あるスタイルの中でも、少ない投資額でスタートできる方法です。うまく活用すれば、着実に収益を得ながら不動産投資の経験を培うことができ、投資で得た資金や経験を、さらに大きな投資への足がかりにすることもできるでしょう。しかし、手が出しやすいとはいえ、投資額は数百万円から数千万円単位になります。ワンルームマンション投資の特徴をきちんと理解し、リスク・リターンを踏まえて検討してください。

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