『起業、副業、何でもいい! 自分を最高値で売る方法』ブックレビュー

政府が働き方改革の一環で副業を推進し、それを受けて副業を解禁する企業が増加したのが2018年。この年は副業元年とも呼ばれましたが、2020年は新型コロナウイルスの影響もあり経済的な不安がますます広がり、今後はより一層、“働き方“が問われる時代になってくるのではないでしょうか。
そんな漠然とした不安に対して、働くということへのモチベーションを上げてくれる1冊がこちらです。

『起業、副業、何でもいい! 自分を最高値で売る方法』
著者:小林正弥 出版社:クロスメディア・パブリッシング 単行本:238 P

【どんな本?】
お金と時間の自由を引退後のゴールではなく、自分らしい人生のスタートだと考える著者の小林氏が、一種の働き方改革をすすめる1冊です。
序章 魚を売るのではなく、釣り方を教えよ
1章 普通の会社員で年収1000万円はほぼ不可能
2章 自分高額商品化
3章 カスタマーサクセス
4章 ゼロから3ヶ月で月100万円稼ぐ6つのステップ
5章 安売り思考から最高値思考にアップデート

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小林正弥:(株)教育スクールビジネス研究所 代表取締役。1983年 埼玉県生まれ。2006年早稲田大学理工学部卒。25歳で独立したものの全く稼げず、時給900円の日雇いバイトを経験。家族の治療費のため、自分を最高値で売ることを決意し、1ヶ月後に毎月210万円の報酬が得られるようになる。その後、自分を商品にして1億円プレイヤーとなり、今回、起業10年の経験を本にまとめた。(「BOOK著者紹介情報」より抜粋)

19P
自分が出向くのではなく、オンラインを使うか、顧客にきてもらう働き方じゃないと、あなたの貴重な時間が奪われていく。

・通勤による時間という資本の浪費を嘆き、専業が安売りの働き方になってしまうということを語る中での一文です。本書は2018年8月に発刊されていますので、世界が2020年の新型コロナウイルスによる混乱を経験する以前のものです。現時点(※2020年5月)では、この新型コロナウイルスについて1日も早い終息を願うばかりですが、これをきっかけとして、日本における労働環境ではテレワークの導入が加速しました。

新型コロナウイルスの終息後は、経済的な回復がとても大きな課題になってくることは必然です。その中にあって、テレワーク導入をひとつの方法として各人の仕事の効率化につなげ、それが社会全体をプラスに導くことができれば、経済回復の光明となり得るかもしれません。ここで小林氏が言うような“時間”に対する価値観がいっそう浸透していくのでしょうか。

貴重な時間

75~76P
タダで知識や情報を発信することも積極的にやった方がいい。僕は、常に役立つ知識・情報を無料で発信している。この人は、と思う人には個別に連絡している。なぜか? 信頼残高を貯めているのだ。

・小林氏は、周りの人たちに自分が役立つことを教えてくれる人だと認識してもらうことで信頼残高を貯め、自分を高く売ることにつなげているということです。組織の中でも、有益な情報を与えてくれる人間のまわりには自然と人が集まる場面を見かけます。つまり、有益な情報の発信ができれば、人を集めることができるとも言えるのではないでしょうか。

情報発信

121P
コンプレックスの克服が、あなたの独自コンテンツになる

・コンプレックスがまったくない人間は少数派でしょう。あらゆるサクセスストーリーにコンプレック克服の場面があるように、人はコンプレックス克服の体験談が好きなのではないでしょうか。コンプレックが人それぞれであるように、コンプレックスの克服は独自の課題解決の方法論となりそうです。

コンプレックス克服

158P
手足を動かさない(代業代行しない)、自分ではなく、顧客を動かす。

・本書の中では「魚を売るより、魚の釣り方を売った方がいい」とあります。では、その魚の釣り方にはどんな方法があるでしょうか。すでに現在はインターネット上であらゆる情報が溢れ、知識・情報は無料化しています。顧客を動かすには、他にはない、求められる価値のあるオリジナリティーが必要となってきます。代業代行に該当する仕事の多くは、厳しい目で見ると替えのきく仕事とも言えます。今後はより一層、独自の経験を元にするような新たな価値の提供を生み出していかなければならないでしょう。

顧客を動かす

本書では冒頭部分から語られるように、本業で圧倒的な結果を出し、その圧倒的な結果を元に、学びたい人に教えてダブルインカムを得るという方法が、「自分を最高値で売る」ことだとして話が進むので、まずは本業で結果を出すことを大前提とした構成となっています。

そして、その結果を出す方法としては、結果を出した人に「タダ働き」をしてでも職業的知恵をアップデートすることの必要性を説いている部分が見られるなど、ある種ブラックな側面もあるので、現実的にはその本業で圧倒的な結果を出すということへのハードルの高さを感じる部分もあります。しかし、あなたがもし、これを自分への投資としての視点で捉えることができ本気で起業や副業を考えているのであれば、モチベーションを上げてくれる1冊となるでしょう。

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