マネーリテラシーの勉強を始めるのは、早ければ早いほど良い?

「日本人はマネーリテラシーが低い」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。マネーリテラシーは、学校で手取り足取り教えてくれるものではありません。自分でどれだけ勉強したかによって差がつき、自分の保有する資産に反映されるものです。人生設計において重要となるマネーリテラシーをなるべく早く身につけたい理由や、勉強方法について解説します。

マネーリテラシーは「お金に関する知識」です。たとえば「お金を上手く運用する方法」などがそれに当たります。では、なぜマネーリテラシーを高める必要があるのでしょうか? それには、次のような理由があります。

  • 今後年金が充分にもらえるかがわからないため
  • 今は終身雇用の時代ではないため
  • 将来のインフレに備えるため

上記に共通しているのは、老後の生活資金を自分の力で確保する必要があるということです。

今後年金が充分にもらえるかがわからない

日本は公的年金制度があるので、きちんと年金保険料を支払っていれば、企業を退職した老後も年金が支給されます。しかし、ご存じのとおり日本は超少子高齢化時代に突入しており、その状況はますます加速します。そうなると、労働者世帯が減り、高齢者世帯が増えます。

公的年金は、労働者世帯が高齢者世帯を支えることで成り立っています。つまり、労働者世帯の賃金の一部を、高齢者の年金へと還元するのです。そのため、労働者世帯が減り高齢者世帯が増えると、その制度にひずみが生じるというわけです。

そうなると、自分が年金をもらえる時期になっても、今ほど手厚く年金を受給できるかはわからないという状況に陥ります。企業から支給される「企業年金」にも同じことがいえるため、早いうちからマネーリテラシーを高めておき、自分の資産は自分で確保しておく必要があるのです。

今は終身雇用の時代ではない

また、現代は大企業でも経営不振に陥る時代であり、終身雇用制がゆらいでいます。そのため、40代や50代で転職せざるを得ない状況も十分に考えられます。今までの終身雇用制であれば、基本的には年齢が上がるにつれて順調に出世し、収入も右肩上がりが普通でした。

しかし、その状況は「今は昔」であり、将来的な収入はどうなるかわかりません。そんなときに困らないよう、マネーリテラシーを高め、自分の資産を確保しておく必要があります。

将来のインフレに備える

現金で資産を持っていると、インフレ時に資産は目減りします。インフレとは、お金の価値が下がって物価が上がる現象です。例えば、今200万円で買える車が、インフレ時には250万円になるので、自然と現金の価値は減っているのです。

しかし、早いうちからマネーリテラシーを高め投資をしていれば、インフレ時にも保有資産の価値は上昇している可能性は高いでしょう。現在はデフレの時代なので、将来的なインフレに備えるという意味でも、今すぐにでもマネーリテラシーを高める意味はあります。

若いうちに投資を始めるメリットとは?

マネーリテラシーを高めるには、少額からでも良いので実際に投資を始めてみることが近道となります。若いうちから、さまざまな投資をして経験を積み重ねることで、株式投資の仕組みや銘柄選びのポイントなど、実体験に基づいた投資のコツが得られます。また、お金について自分ごととして捉えるようになるため、自然と勉強しようと思うようにもなります。「座学」で勉強する方法については後述します。

また、若いうちから投資を始めることは、それ以外にも大きなメリットがあります。若いということは、「時間がある」ということを意味します。この「時間」を活用することで、目先の損得にとらわれずに、長期投資が可能になります。

長期投資のメリットは大きく次の3つです。

  • 複利の力を利用できる
  • 低リスクの投資商品を選択できる
  • ポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)が安定する

それぞれについて見ていきましょう。

複利の力を利用できる

複利とは、元金で稼いで得た利益を、さらに運用に回すということです。例えば、300万円投資して1年間で15万円の利益を得たとします。そうすると、次の年には315万円で運用することができるので、同じ利回りであれば収益は上がっていくのです。

仮に25歳から300万円を利回り5%で運用を始めた場合と、45歳から同条件で運用を開始した場合において、一般的な定年退職の年齢である65歳の時点で、資産にどのくらいの差が出ているか、比較してみましょう。

<25歳から開始した場合>
1年目の利息は、300万円×5%で、15万円です。(元金と利息を合わせると315万円)

2年目の利息は、1年目の元金と利息の合計315万円×5%で16万円です。(元金と利息を合わせると、331万円)
このように、利息が年々増加するのが、複利の特徴です。
運用開始後40年が経過した65歳時点では、利息は1,812万円になり、元金と利息を合わせると約2,100万円になります。

<45歳の場合>
運用開始後20年が経過した65歳時点では、利息は496万円になり、元金と利息を合わせると約800万円になります。

運用期間は、40年と20年という2倍の差ですが、貯められる資金は約2.65倍の違いがあります。

比較的低リスクの投資商品を選択できる

不動産投資や株の配当収入をメインで得る長期投資は、比較的リスクが小さい投資商品といえます。若いうちだからできる投資であり、短期間で利益を上げる必要がある中年期を過ぎてからでは、収益が小さい長期投資にはなかなか手が出しにくいもの。始めるタイミングが遅ければ遅いほど、どうしても短期・中期の視点になってしまうでしょう。

安定的なポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)を作ることができる

選択できる金融商品が多くなるということは、いろいろな投資商品を組み合わせることが可能になるということでもあります。その結果、ポートフォリオが安定しやすくなります。少数の商品だけに偏って投資していると、どうしてもリスクが高くなります。そのため、ポートフォリオが充実していることは、リスク軽減のために非常に重要となります。

マネーリテラシーを高める方法

実体験を通じて学ぶ以外に、マネーリテラシーを高める代表的な方法は、次のとおりです。

  • インターネットで学ぶ
  • 経済新聞を読む
  • 書籍で学ぶ
  • セミナーに参加する

まず、最も手軽に始められるのはインターネットを利用することです。「マネーリテラシー」や「投資 方法」のキーワードで検索すると、たくさんの記事がヒットします。ただし、インターネット上の記事は玉石混交です。サイトの運営者情報などを確認し、信頼できるサイトの情報を参考にするようにしましょう。

次に、経済新聞を読むことです。経済新聞は、企業や投資情報など経済に関しての記事が多く、世の中の流れを理解することができます。これらの情報だけ取得しても効果は薄いのですが、毎日継続して情報を得ることで情報がつながっていくでしょう。その結果、どの商品に投資すべきか、今は投資するタイミングか、といった感覚がわかってくるのです。

また、書籍で学ぶという方法もあります。ただし、書籍は投資商品に特化しているので、ある程度投資対象が決まってからのほうがよいでしょう。不動産投資なら不動産投資、株式投資なら株式投資専門の書籍があるので、信頼できる著者を見つけて多読することをおすすめします。

さらに、投資の種類によってはセミナーに参加するのもひとつの手段です。無料セミナーも数多く実施されているので、比較的手軽に参加できます。セミナーはその道のプロが登壇して話をしてくれる貴重な機会なので、有益な情報収集方法といえるでしょう。

投資の実践と、座学での情報収集をバランスよく行うことが大切です。両者の相乗効果によって、マネーリテラシーはどんどん高まっていくでしょう。

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