「貯金」と「投資」どっちがおすすめ? それぞれのメリット・デメリット

「日本人は貯金好き」といわれることがあります。実際に2018年の日本銀行調査統計局のデータを見てみると、日本人の貯金への意識の高さが伺えます。一方で、貯金だけでなく投資に興味を持つ人もいるようです。今回は「貯金」と「投資」のどちらがよいのか、それぞれのメリット・デメリットは何か、および初心者が投資するときのおすすめ商品を解説します。

「貯金」or「投資」それぞれの割合

日本銀行調査統計局がまとめた「資金循環の日米欧比較」(2018814日のデータ)によると、日本の家計の貯金・投資の割合は以下のとおりです。

Ø  現金・預金:52.5

Ø  株式・投資信託・債務証券:16.2

Ø  保険・年金・定型保証:28.5

Ø  その他:2.8

つまり、家計の半分以上を現金・貯金に回しており、わずか16.2%を投資しているという結果です。ちなみに、アメリカでは現金・預金が13.1%で投資が53.9%と、日本と逆になっています。ユーロ圏は日本とアメリカの中間くらいの割合なので、日本人がどれだけ貯金好きかがわかります。

では、貯金と投資を選ぶならどちらがよいのでしょうか。

「貯金」or「投資」それぞれのメリット・デメリット

実際に貯金と投資ではどちらかよいのかを判断するため、貯金と投資について、それぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。

貯金のメリット

貯金のメリットは、主に以下のとおりです。

Ø  大きく目減りするリスクは小さい

Ø  将来的な資産形成額がわかりやすい

貯金は銀行に預けておくだけなので、銀行が破綻しない限り預金額はほぼ変わりません。また、銀行が破綻した場合でもペイオフという制度があり、1,000万円までは保証されています。預金額が変わらないことで、将来どのくらいの金額が手元に残るかを計算しやすい点もメリットといえるでしょう。

貯金のデメリット

一方、貯金のデメリットは、主に以下のとおりです。

Ø  インフレに弱い

Ø  大きく増えることはない

インフレとは、物価やサービスの価値が上がることで、お金の価値が相対的に下がる状態のことです。また、銀行の預金金利は微々たるものなので、お金が大きく増えることに期待は持てません。

投資のメリット

投資のメリットは、主に以下のとおりです。

Ø  上手く運用すれば資産が増えていく

Ø  インフレに備えることができる

株式投資でも投資信託でも、上手く運用すればどんどんお金が増えていく点が大きなメリットです。また、運用方法によってはインフレのリスクに備えることができます。

投資のデメリット

一方、投資のデメリットは、主に以下のとおりです。

Ø  資産が目減りするリスクがある

Ø  将来的な資産額が不透明である

投資によって資産が増える可能性もありますが、当然資産が目減りするリスクもあります。個人向け国債のように元本割れのリスクが小さい投資商品もありますが、その場合は利回りが低く、「資産を増やせる」というメリットは極端に小さくなります。また、資産が減るリスクがあるため、将来的にどのくらいの資産が残るかわからないという点もデメリットといえるでしょう。

このように、投資にはデメリットはあるものの、貯金では得られないメリットがあります。では、実際に初心者が投資をするならどのような種類を選べばよいのでしょうか。

初心者におすすめの投資の種類

初心者におすすめの投資の種類は、次の3つです。

Ø  長期の株式投資

Ø  投資信託

Ø  区分マンション投資

初心者が投資に対して抱くネガティブな感情は「資産が減ってしまうのでないか」という点でしょう。上述したとおり、確かに投資は資産が減ってしまうリスクがあります。そのため、比較的リスクの小さい投資から始めてみることがおすすめです。そうすれば、投資のポイントやコツをつかむことができ、どんどん投資の対象が広がっていくことでしょう。

それぞれの投資について、次の項目でより詳しく解説します。

長期の株式投資

まず長期の株式投資です。長期の株式投資については以下の点を理解しておきましょう。

メインは配当収入

株式を保有していると、年に2回ほど配当をもらえます。配当とは、企業が利益を株主に還元することです。企業やその業績によって配当金額も配当ペースも異なります。東証一部の銘柄の配当利回り平均は2%ほどなので、単純計算で年間2%ずつ資産が増えていくことになるでしょう。

株価がある程度上昇したら売却も検討

ただ、配当収入だけでは利回りは決して高くありません。例えば「株価が20%上昇したら売却する」など、自分なりのルールを持っておきましょう。売却益をさらに次の銘柄の取得費用に回して運用できれば、資産をうまく増やせる可能性があります。

変動が少ない銘柄を選定

長期投資に向いている銘柄は、ボラティリティ(株価の変動性)が小さい銘柄です。つまり、比較的安定している銘柄ということです。そのような銘柄のほうが企業の業績も安定しており、配当収入も安定してもらえる確率が高くなるでしょう。

投資信託

次に投資信託です。投資信託については以下の点を理解しておきましょう。

プロに運用を任せるのが投資信託

投資信託とは、資産をプロに預けて運用を任せることです。株式と同じように証券市場に上場している投資信託であれば、証券会社を通じて取得することが可能です。投資信託の収益は「分配金」と呼ばれ、前項の配当金と同じようなものが収益となります。

配当金が企業の業績によって変わるように、分配金も投資信託の運用状況によって異なります。投資信託によって、安全な資産を多く保有する銘柄や、逆にリスクの高い資産を多く保有する銘柄があり、それぞれリスクとリターンが異なるのです。

低リスク低リターンから始める

前項のように、銘柄によってリスクとリターンが異なります。初心者におすすめなのは、低リスク低リターンの銘柄です。日経平均株価やTOPIXと呼ばれる指標に連動している銘柄や、比較的安定している株や債券をメインに運用している銘柄が該当します。

投資信託では、運用実績や投資している金融商品の詳細をチェックできますので、リスクの低い銘柄を選びましょう。そして、運用に慣れたころに少しずつリスクの高い商品を組み込むという流れが理想です。

区分マンション投資

区分マンション投資については以下を理解しておきましょう。

はじめはコンパクトマンション

はじめに取得する物件は、ワンルームや1LDK程度のコンパクトなマンションがよいでしょう。なぜなら、コンパクトなマンションは初期費用が比較的安く、金融機関からの借入額も少なくしてリスクを抑えることができるからです。

区分マンション投資のメリット

初心者が区分マンション投資を行うメリットは、前項の「リスクが小さい」という点以外に、以下の点があります。

Ø  手間がかからない

Ø  規模を拡大できる

Ø  ノウハウが身に付く

区分マンション投資は、管理を管理会社に委託できるため、物件取得後はほとんど手間がかかりません。また、初期費用の少ないコンパクトなマンションを購入することで、どんどん物件を増やして規模を拡大することも可能です。さらに、物件選び・賃料設定・経費の種類など、運用しないとわからないノウハウが身に付くこともメリットといえます。

まとめ

解説してきたように、貯金には貯金の良さがあり、投資には投資の良さがあります。終身雇用制が揺らいでいる今、将来の収入もどうなるかはわかりません。投資をすることで資産を増やし、将来は定期的に収益を上げられる状態にしたいものです。初心者であれば、リスクの低い投資からはじめ、投資のノウハウを身に付けることが大切です。それによって投資のレベルはどんどん上がり、資産を増やせる可能性も高まっていくでしょう。

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