終活とは? 終活の具体的な活動3つを解説

「終活」という言葉を耳にすることがありますが、終活は自分の最期を迎えるためだけの活動なのでしょうか。今回は、そもそも終活とはどのようなものであり何の目的で行うのか、終活を行うことでどのような効果があるのか、具体的にどんなことをするとよいのか、という点について説明します。

まずは、終活とはそもそも何か、そして、終活という言葉が注目されている背景や、終活を行う目的について解説していきます。

終活という言葉の意味は?

終活とは、「自分の死と向き合うことであり、人生の終わりについて考える活動」を略した言葉です。終活を正しく理解するためには、そもそも終活が注目された背景を知っておいたほうがよいでしょう。

終活が注目された背景

「終活」という言葉は、2009年にある雑誌で「終活」についての記事が連載されたのが最初ではないかといわれています。その後、「エンディングノート」という終活に関する映画の公開(2011年)や、ユーキャンの新語・流行語大賞(2010年、2012年)に「終活」がノミネートされたことも、世間へ広がるきっかけになりました。

終活を行う目的

これまでの人生の振り返りや、残される家族のことを考えることで、余生を通してやるべきこと・やりたいことが整理され、余生をより実りある人生にするのが終活の目的です。

終活を行う効果とは?

終活の意味や目的がわかったところで、終活を行うことでどのような効果があるのかを見てみましょう。

今後の人生に新たな目標ができる 

終活を行うことで自分のやりたいことが整理され、余生を生きていく中で目標が明確になります。例えば、これまで仕事しかしていなかったという方は、定年退職後に目標を見失うことがあります。

遺産相続などのトラブルを回避できる

後述しますが、終活ですべきことのひとつに「遺言書の作成」があります。自分に資産がある場合、死に伴い相続が発生します。きちんと遺言書を残しておくことで、残された家族の間でトラブルが発生することを防ぐことができます。

家族の負担を減らすことができます

また、終活をきちんと行うことで死後、家族にかかる負担を減らすことができます。前項の遺産相続にも当てはまりますが、他にもお墓を準備しておくなどすれば残された家族は安心できます。

終活として具体的に何をすればよいのか?

終活の効果がわかったところで、実際に終活として何をすればよいのかという点について解説します。具体的には以下3点を行うとよいでしょう。

終活は「終わり」という字が含まれるものの、終わりだけでなく第二の人生を始めるための活動でもあります。まずは、自分の気持ちを整理するために、エンディングノートを作成しましょう。

エンディングノートとは

エンディングノートは定型のものがあるわけではなく、項目が決まっているわけでもありません。終活をする人が自由に書くノートです。

例えば、以下のようなことを書きます。

  • プロフィールや自分史
  • やるべきこと・やりたいこと
  • 葬儀やお墓についての希望

プロフィールや自分史を書くことで、今までの人生を振り返ることができます。その結果、自分の「やりたいこと」や「やるべきこと」が見えてきます。また、葬儀やお墓の希望について書くことで自らを客観視し、家族に伝えるべきことを明確にするというわけです。

遺言書との違い

よく混同されがちですが、エンディングノートと遺言書は異なります。遺言書は財産の処分や子どもの認知など「法的効力」があるものを記載するためのもので、本人が亡くなった後に効力を発揮します。一方、エンディングノートは、本人が生きている間に効力を発揮するものです。

つまり、遺言書は本人の「死後」についての意思が書かれているもので、エンディングノートは本人が「存命」の間の意思を書くものなのです。

次に終活で行うとよいものとして、遺言書があります。遺言書の概要について説明します。

遺言書を書く意味

遺言書は、「遺産を誰が相続するか」、「どのように遺産を分配するか」を明確にするために作成するものです。遺産相続は資産だけでなく借金も含まれるため、その点も慎重に考えて遺言書を作成する必要があります。

また、遺産相続については、残された家族間で金銭トラブルに発展する可能性があります。このようなことを防止するために、遺言書という形で「本人の意思」を記しておくのです。

遺言書の種類

遺言書には大きく分けて以下の3種類があります。

  • 自筆証書遺言
  • 公正証書遺言
  • 秘密証書遺言

自筆証書遺言とは自分の直筆で残しておく遺言書のことです。ただし、遺言内容は法的な規格に沿っている必要があり、内容次第では無効になる場合があります。

公正証書遺言とは、公証役場で被相続人が遺言を公証人に伝えて作成してもらい公証役場で保管する遺言書です。公証人は法律の専門家なので公にも証明力があり不備が生じる可能性は低いですが、作成に期間がかかり費用も発生します。

秘密証書遺言とは、内容を秘密にしたまま遺言書を作成して、公証人に遺言書であることを証明してもらう遺言書です。公証人を含め、内容は誰にも知らせずに作成するため、不備が生じる可能性があることに注意する必要があります。

遺言書を作成するためにも、エンディングノートで過去を振り返り、自分の遺産をどうしたいかを明確にしておくことよいでしょう。

遺言書が無効になるケース

以下のように、遺言書が無効になるような例もありますので注意しましょう。

  • 自筆証書遺言なのに自筆でない(パソコンで作成し印刷されたものなど)
  • 押印や日付の記載がない
  • 署名がない
  • 共同で書かれている  など

公正証書遺言であれば公証役場の公証人と一緒に作成できますが、ほかのパターンで遺言書を作成する際には注意が必要です。弁護士や司法書士などに相談して、法的に認められる書面になるように記載しましょう。

上述したように、お墓を決めておくことで、残された家族に迷惑をかけずにすみます。お墓を決めるポイントは以下のとおりです。

  • 宗派
  • 立地条件や設備
  • 費用

公営や民間の墓地には宗派は関係ありませんが、寺院のお墓には宗派による制限があるため、自分の宗派でも問題ないかどうかを確認しておきましょう。

また、立地条件と設備に関しては、アクセスや駐車場の有無など、残された人が墓地へ行きやすいかどうかも考慮しましょう。

さらに、墓地には「墓石代」「永代使用料」「年間管理費」といった費用がかかりますので、資産の状況を確認して予算を決めておくとよいでしょう。

このようなお墓に関する希望を整理しておくことで、生前にお墓の準備を進めることもできます。生前に準備ができれば、死後、家族にかかる負担は小さくなります。

また、散骨を希望するというケースもあるでしょう。その場合も、その旨を記すことで自分の意志を遺族に伝えることができます。

終活とは最期を迎える準備という意味合いだけではありません。現状を把握し、最期まで自分らしく生きるために生活を見直し、さまざまな課題を整理する方法であるといえます。もちろん、残る家族への配慮は必要ですが、大切なのは自分がどのように暮らし、生きていくかを考えることです。まずは、エンディングノートの作成のように、自分の人生を振り返るところから終活を始めてみてはいかがでしょうか。

関連記事