投資信託とは何か? 概要や選び方をご紹介

「投資をしよう」と考えている人のなかには、「投資信託」を検討されている人もいるのではないでしょうか。投資信託にはさまざまな種類がありますので、選ぶ際には注意が必要です。今回は、投資信託の概要や種類、選び方について解説します。

投資信託とは、簡単に言うと「自分の資金をファンドに預けて投資の専門家に運用してもらう商品」のことです。ファンドとは、投資信託を扱っている運用会社のことを指します。

ファンドは、投資家から集めたお金で株式・債券・REITなどの金融商品を購入し、それらを運用して利益を上げます。そして、その投資信託を取得した投資家へ「分配金」という形で還元するのです。投資家はその分配金によって利益を得るという仕組みになっています。

このように、投資信託はプロに自分の資金の運用を任せるので、「どの金融商品に投資するべきか」といったことについて悩む必要はありません。そのため、初めて投資をする人の中には、投資信託を検討されるという人もいるでしょう。

ただし、投資信託にはファンドに支払う手数料が発生する点と、元本保証されない商品が多い点を認識しておく必要があります。ファンドの運用成績が悪ければ想定していた利回りの分配金をもらえませんし、分配金がゼロになるケースもあります。つまり、専門家に任せていても、リスクがゼロではないということです。

また、投資信託は「少額投資非課税制度(NISA)」「つみたてNISA」「iDeco」といった制度を利用することができます。投資信託で得た利益には、通常20%(2019年3月現在は復興特別所得税をプラスして20.315%)の税金がかかりますが、これらの制度を利用すると、税金が優遇されるのです。

投資信託には、大きく分けて「上場投資信託(ETF)」と「非上場投資信託」があります。まずは、この2種類の違いについて見てみましょう。

上場投資信託と非上場投資信託の違い

上場投資信託とは、株式と同じように「東証一部」などに上場している投資信託です。一方、非上場投資信託とは上場していない投資信託です。上場しているかどうかで、取得方法や売買方法、手数料などが変わってきます。

取得する方法

上場投資信託は、証券会社を通じて取得することができます。非上場投資信託も証券会社や銀行を通じて取得できる商品がありますが、取り扱っている金融機関は限られます。

このように、金融機関によって取り扱っている投資信託が異なるという点には注意が必要です。

売買方法や手数料

上場投資信託の場合は、原則、営業日の0時~15時の間にリアルタイムの価格で取引を行います。また、上場投資信託を売買する場合、「売買手数料」がかかります。

一方、非上場投資信託の場合は、毎日定められる「基準価額」に基づいて取引を行います。また、非上場投資信託を売買する場合、金融機関が定めた「販売手数料」がかかります。

非上場投資信託を売却する際は、「預けている資金を引き上げる」ため「解約」となります。そのため、金融機関に支払う「解約手数料」や、非上場投資信託を保有し続ける他の投資家に迷惑がかからないようにする「信託財産留保額」が売却時に発生します。

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投資対象別に見た投資信託

投資信託は、上場しているかどうかという観点の他にも、債券型、株式型、REIT(不動産投資信託)型、コモディティ型、その他、投資対象別に分類することもできます。

債券型

主に国内の債券や海外の債券などを取得する投資信託です。国や企業が活動資金を集めるために発行している「国債」「社債」などを組み合わせて運用します。

株式型

国内・海外の株式などを取得する投資信託です。企業が発行している株式を購入し、企業の成長に投資をします。企業の株価が上がれば分配金が増えますが、株価が下がれば分配金は減ります。

REIT(不動産投資信託)型

国内・海外の不動産をメインに投資します。投資家は賃料収入の分配として利益を得ることができます。

コモディティ型

金や原油、穀物などを中心に投資します。商品の取引価格などから算出される商品指数がどう変動するかで運用の結果が大きく変わります。

その他

金融先物取引など、上記以外のものに投資するタイプの投資信託があります。

投資信託を選ぶときには、以下のような点に注意しましょう。

手数料がどのくらいかかるのか

投資信託は、前述した売買手数料や解約手数料などのほかに、「信託報酬」も発生します。

信託報酬とは、上場投資信託や非上場投資信託を管理・運用してもらうために必要な費用です。投資信託を保有している期間は、払い続ける必要があります。

投資信託の手数料は、商品によって異なります。手数料が多く発生すれば、その分投資信託から得られる利益は少なくなります。購入予定の投資信託はどのくらい手数料が必要になるのか、事前に金融機関に確認するようにしましょう。

どのような債券や株式に投資されているのか

例えば、国債をメインに運用する投資信託と、新興国(海外)の株式で運用する投資信託があったとします。国債メインの場合は、利回りが低いため、収益額は小さくなります。そのため、必然的に投資家への分配金も低くなりますが、国債は国が破綻しない限り元本が保証されますので、リスクは小さいと言えるでしょう。

一方、新興国の株式は大きく上昇することもありますし、その株式を保有することで得られる配当金も国債よりはるかに高くなる可能性があります。そのため、うまく運用できれば利回りも高くなるでしょう。

しかし、その反面株価が暴落する可能性もあり、その結果分配金がゼロになることもあります。

このように、債券や株式の種類によって投資信託の利回りやリスクは連動するので、その点を加味したうえで投資信託を選ぶ必要があります。

どのくらいの期間で運用されるのか

「運用開始後どのくらいの期間が経過しているか」「残りの運用期間はどれくらいか」といった、運用期間についても確認したほうがよいでしょう。運用を開始して間もない場合や、残りの運用期間が短い場合、利回りやリスクを判断するのは困難です。

長期にわたって運用されている商品であれば、リスクやリターンをある程度予想することができるでしょう。ただし、過去の運用実績が良いからといってリスクがゼロではないという点に、注意が必要です。

投資信託の買い方には、「積立投信」と「一括投信」の二つがあります。

積立投信

積立投信とは、積立で購入する投資信託のことです。

毎月少しずつ積み立てていくため、価格が大きく下がった場合でも損失を抑えることができます。反対に、価格が大きく上がった場合、タイムリーに売買できないため、多額の利益を得ることはできません。

リスクを抑えることができるという点で、初心者の人におすすめの投資方法と言えるでしょう。

一括投信

一括投信とは、一括で購入する投資信託のことです。

まとまった金額を投資するため、積立投信とは逆に、購入後に大きく価格下落した場合には大きな損失を被ります。反対に、大きく価格が上がった場合には、多額の利益を得ることができます。

自分で価格動向をチェックし、タイミングを見極められる人におすすめの方法です。

投資信託には、以下のような税金の優遇制度が用意されています。

NISA

NISAとは、NISA口座で購入した株式や投資信託について、売却益や分配金にかかる税金が非課税になる制度です。

1年間の購入できる額は120万円までで、期間は最長5年間、現行では2023年まで投資が可能です。つまり、非課税期間は最長2027年までとなります。

一度NISA口座で株式や投資信託を購入すると、購入額分の枠を消費してしまい、売却してもこの枠は戻りません。このため、タイミングをよく見極める必要があります。

つみたてNISA

つみたてNISAは、毎月一定額を積み立て、売却益や分配金にかかる税金が非課税になるという制度です。

1年間で積み立てできる額は40万円までで、非課税対象期間は最長20年間(2037年まで)となっており、長期的な取り組みができるのがポイントです。

この税制に関しては、積立方式のため、すぐに多額の利益を出すことは難しいですが、数年~十数年単位で投資していけば多くの利益を得られる可能性があります。

iDeco

iDecoとは、毎月定額を積み立てて、積み立てた額と同額分を所得税から控除できるという制度です。積み立てた額については、投資信託などの銘柄を指定することにより運用することができます。

基本的には60歳未満方であれば加入できますが、60歳までは原則として解約できません。

投資信託はプロに運用を任せる金融商品ですが、リスクがゼロというわけではありません。商品の選び方によっては期待した利益を得られないだけでなく、損失になることもあります。投資信託を始める際には、きちんと自分で商品を検討してから選ぶようにしましょう。

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