憧れのアーリーリタイアを実現するために必要なこととは?

新聞などのメディアで「アーリーリタイア」という言葉を目にすることがあります。悠々自適なイメージを持つ人もいるでしょう。今回は、アーリーリタイアがどのようなものなのか、また、失敗例や実現するために必要なことについて解説します。

アーリーリタイアとは

「アーリーリタイア」とは、直訳すると早期退職のことです。一般的には、定年を迎える60代ではなく、もっと若いうちに仕事を辞めることを意味します。アーリーリタイアをすると、「仕事をまったくせずに貯蓄と資産のみで生活する」ことになります。

類似する言葉に「セミリタイア」がありますが、アーリーリタイアとセミリタイアは何が違うのでしょうか。

セミリタイアという言葉は、1990年に芸能人の大橋巨泉氏が出演していたほとんどの番組を降板する際、記者会見で使ったことで知られるようになったといわれています。その会見のなかで、完全に芸能界・放送界と縁を切る「リタイア」ではないことを強調しました。

その後、「退職年齢よりも早く第一線からはリタイアし、悠々自適なライフスタイルを楽しみながら余裕のあるときに仕事もする」という意味の言葉として、セミリタイアは定着していきました。実際に、大橋巨泉氏はセミリタイアを宣言した後も、番組に出演したり、執筆活動をしたり、会社経営をしたりと仕事もしながら、悠々自適に海外滞在を楽しむ生活を送っています。

このように、セミリタイアは「ある程度資産を保有している状態で時間に余裕を持って働きながら生活する」というスタイルになりますので、アーリーリタイアとは「仕事をするかどうか」という点が異なります。

アーリーリタイアのために必要なこと

アーリーリタイアを実現するために必要なことにはどんなものがあるのか、考えてみましょう。

どこまで本気でアーリーリタイアをしたいかを考える

会社に勤めていれば、仕事は大変かもしれませんが、収入を得て生活をすることができます。アーリーリタイアをすると、仕事を辞めることになるため、この収入がなくなってしまいます。

また、勤務時間であった時間は、アーリーリタイアをすると完全に自由な時間になります。自由になる時間が増えてやりたいことができるということは魅力的ですが、そのうち時間を持て余してしまうということもあるかもしれません。

このように、アーリーリタイアをすると使える収入や時間が変わります。自由な時間を悠々自適に過ごすためには、その後の人生の生きがいと、それを実現するための費用が必要になります。生活費に加えて、人生を有意義に過ごすための余裕資金を捻出できる資産はあるのか、いま一度考えを整理しておいたほうがよいでしょう。

また、アーリーリタイアをするとライフスタイルが大きく変わることになります。家族がいるのであれば、家族の理解を得ることも不可欠です。

アーリーリタイアの手段や計画を決める

自分の望みの実現や生きがいのためにアーリーリタイアを選択するのであれば、その手段や計画を決めていきましょう。家族がいる場合は、家族の理解を得るための説得材料も用意しなければなりません。

まずは収支計画を考える必要があります。「アーリーリタイア後に生活や趣味の費用がどれくらいかかるか」「これらの費用を現在の資産だけで捻出していくことができるかどうか」を、100歳までの時系列にして、キャッシュフロー表を作成してみましょう。

もし、現在の資産だけでは足りない場合は、アーリーリタイア前に足りない資金を得るためにどのような手段を取るのかを考える必要があります。また、アーリーリタイアにこだわらず、短時間の仕事をするセミリタイアも選択肢に入れてもよいでしょう。

投資などで資産を増やす方法を検討する                                      

アーリーリタイアをするためには、継続的に収入を得る必要があります。不動産投資の家賃収入、株式投資の配当金などのように、定期的な収入が見込める金融商品は、アーリーリタイアに向いていると言えるでしょう。

しかし、今までに投資経験がない場合、ハイリスクな金融商品に大金を投じるのは危険です。まずは生活への影響が少ない少額の投資から徐々に始めていくとよいでしょう。

アーリーリタイアの失敗例

アーリーリタイアの計画を考えるうえでは、失敗例を知り、回避する対策を講じておくことも大切なことです。ここでは、アーリーリタイアのよくある失敗例をご紹介します。

収支計画を立てずに退職してしまう

資産があまりないという状態で無計画に会社を退職し、生活に困窮してしまうというケースです。このような場合、預貯金の切り崩しをしながら節約に努め、収入を得るために仕事を探す必要があります。

このような事態に陥ることを回避するため、アーリーリタイアの前に収支計画を立てておくことが重要です。

虚無感や孤独を覚える

会社勤めをしていると、決まった時間に起きて生活を送るというリズムが当たり前にできていきます。仕事における人間関係は悩みの種にもなることもありますが、人付き合いがあるからこそ、身だしなみを整えるなど緊張感をもって生活を送ることができるとも言えます。

アーリーリタイアをすると、自由な時間は増えますが、周りの人が働いているなかで自身は働いていないということに罪悪感を覚えたり、何もすることがないために自分の存在意義が分からなくなるという虚無感に襲われたりすることもあります。また、同僚や上司、部下とのコミュニケーションの場がなくなることで、孤独感が強くなることもあるでしょう。その結果、メンタル面に良くない影響が出たり、うつ状態になったりする可能性もあります。

病気にかかると資金が大幅に減ってしまう

アーリーリタイア後、自分や家族が病気にかかってしまうケースも頭に入れておかなければなりません。想定していなかった医療費が急に必要となり、資産が大幅に減少してしまうことになれば、生活を見直す必要があります。

まとめ

アーリーリタイアをして自分のやりたいことを実現している人もいるでしょう。しかし、アーリーリタイアに憧れを持っていても、すべての人がうまくいくとは限りません。アーリーリタイアを実現したいという場合は、目的や手段を前もって熟考し、計画的に準備を進めていきましょう。

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