お金を運用で増やす時代! 初心者が知っておくべきポイントや方法とは?

結婚や子どもの教育、マイホーム、旅行、趣味、ゆとりある老後など、生活するにはさまざまなお金が必要です。しかし超低金利時代の今、「預金だけでお金を増やすのは難しい」と考えている人もいるのではないでしょうか。今回は、お金の運用の必要性や事前準備、初心者でもできる運用方法などについて紹介します。

普通預金だけでは不十分な理由

日本銀行の発表によると、2019年3月13日現在の普通預金の平均金利は0.001%です。100万円を1年間預けた場合にもらえる利息は年間で10円、10年間預けたとしても100円です。さらに利息からも20.315%の源泉分離課税が差し引かれるため、手取り金額はさらに少なくなります。

また、普通預金はインフレに弱いといった側面もあります。インフレとは物価が上昇し続けることで、好景気において起こることが多い現象です。インフレが発生した場合、これまでと同じ水準の生活を維持するためには物価上昇分と同じだけ所得が増えなければいけません。

普通預金の金利も物価上昇分と同じ割合だけ上がるのが理想的ですが、残念ながらそうではありません。例えば、2017年度の物価上昇率は前年度比+0.5%、2018年度は+1.0%です。一方普通預金の平均金利は2016年の途中から2017年、2018年、2019年と0.001%のままで推移しています。普通預金の金利の上昇スピードは物価の上昇スピードに比べて非常に遅いため、インフレに弱いと言われることがあるのです。

以上のような観点から、今の時代の普通預金は資産運用には適していないといえるでしょう。普通預金でお金を増やせないのなら、お金を運用して増やしていくことを検討する必要があります。お金の運用というと怖いイメージを持つ人がいるかもしれませんが、しっかり事前準備をして上手に商品を選択すれば、効率的にお金を増やせる可能性があります。

お金の運用を始めるにあたって必要な事前準備について見ていきましょう。

初心者がお金を運用するための事前準備

お金の運用を始めようと思っても、何からどう手をつければいいか分からないという人がいるかもしれません。初心者の方は、次のようなステップで進めてみるとよいでしょう。

1.資金の把握

まずは運用に回せるお金を把握しなければいけません。お金は大きく分けて、「日常生活に必要なお金」「将来使うことが決まっているお金」「当面使う予定のないお金」の三つがあります。このうち、運用に回すことができるのは「将来使うことが決まっているお金」の一部と「使う予定のないお金」です。

運用は効率良くお金を増やせる可能性がある反面、商品により「価格変動リスク」や「金利変動リスク」、「為替変動リスク」などさまざまなリスクが伴います。そのため、万一元本割れを起こしても生活には支障をきたさない「当面使う予定のないお金」を運用に回すのが鉄則です。

また、「将来使うことが決まっているお金」のなかには、結婚資金や教育費、マイホームの頭金、老後の備えなどいろいろあるでしょう。例えば1年後に使う予定の結婚資金なら、十分な運用期間がなく思うように増やせなかったり、運用中に目減りしてしまうと回復させるのが難しかったりするということがあります。一方、30年先に定年退職を迎えたあとの老後資金の場合は、十分な運用期間があるため、運用に回すのに適しているといえます。

2.リスクの許容範囲を明確にする

運用に回すお金を把握したら、次はリスクの許容範囲を明確にします。日本ではリスクをストレートに「危険」と訳すことが多いため、リスクのある運用は絶対避けるべきものと受け取られがちですが、リスクのない運用はあり得ません。国債のような元本が保証されている商品においても、金利変動リスクというリスクが存在します。

そもそも運用の世界で言われるリスクとは、危険というよりも「不確実性」といった意味合いで、具体的には「リターンの振れ幅」のことを指します。リスクが大きいということはリターンの振れ幅が大きいということを意味し、大きなリターンを目指すのならリスクも比例して大きくなるということです。逆にリスクの小ささを優先するなら、見込めるリターンも当然小さくなります。

リスクとリターンの関係を理解したら、自分のリスクの許容範囲を明確にします。基本的には、初心者はまずリスクの小さい運用から始めるとよいでしょう。

3.運用方針の決定

リスクを抑えるには個別の商品選びも大切ですが、運用の仕方を工夫することも重要です。

例えば、1つの商品に絞らずに複数の商品で運用したり、同じ商品でもタイミングをずらして購入したりする「分散投資」、価格や金利などの変動の悪影響を低減する「長期投資」、物理的にリスクを低減する「少額投資」など、リスク低減につながる工夫はいくつかあります。

なかでも、初心者は株式や債券、不動産を売買することで得る譲渡益などのキャピタルゲインを狙っていくよりも、配当金や家賃収入など定期的に入ってくるインカムゲインをコツコツと積み上げていくような運用方法の方が、リスクを抑えられるため適していると言えるでしょう。

初心者に適したお金の運用3選

事前準備をしたら、いよいよ運用商品選びです。初心者に適した運用商品をご紹介します。

個人向け国債

日本国が個人を対象に毎月発行する債券のことです。「固定3年」「固定5年」「変動10年」の3種類があり、いずれも「元本保証」「1万円から購入可能」「1年経過すれば途中換金が可能」といった特徴があります。初心者にもハードルの低い商品といえるでしょう。

金利は、それぞれに定められた基準金利を基にした計算式で出します。経済状況などにより著しく基準金利が低くなった場合でも0.05%の最低金利が保証されており、2019年3月発行分の金利は、3種類とも最低金利保証の0.05%です。なお、受取利息には20.315%の税金がかかります。

投資信託

預けたお金を、ファンドマネージャーという投資のプロが、株式や債券などの複数の商品で運用してくれる投資商品のことです。投資信託は「1万円などの少額から始められること」「分散投資であること」「プロに運用を任せられること」などから初心者にも適しているといえるでしょう。

商品によってリスクは異なりますが、長期保有することでリスク低減の効果が期待できます。また、少額投資非課税制度「NISA」を利用すると、通常分配金にかかる20.315%の税金が最長5年間、年間で元本120万円分までは非課税になります。

不動産投資

アパートやマンションなどの不動産を売買したり、部屋を貸して家賃収入を得たりする投資です。ローンを利用すると、少額から始めることも可能です。不動産投資のリスクと言えば、「空室リスク」ですが、周辺の環境などから需要の見込める物件を選ぶことで、リスクを抑えることができます。

短期間で不動産を売買してキャピタルゲインを狙う方法もありますが、不動産価格は下落するリスクがあるため、初心者の場合は長期保有して家賃収入を得る、インカムゲインを狙うとよいでしょう。また、元本がゼロになる可能性もある株式などと違って、元本(不動産の価値)がゼロになることはほぼないという点も、初心者にとっては安心材料になります。さらに、不動産投資にかかる固定資産税や火災保険料、減価償却費などは経費に算入することができるため、節税効果が期待できます。

まとめ

超低金利時代の今、普通預金だけではなかなか資産が増えません。自分がムリなく運用に回せる金額や投資のリスクも正しく理解したうえで、お金の運用を検討してみてはいかがでしょうか。

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