不動産投資における「家賃収入」について知っておくべき3つのこと

働き方改革により副業が推進されている昨今、定期的な収入が見込める「家賃収入」に興味ある人がいるのではないでしょうか。安定性が高い家賃収入は魅力的ですが、知っておくべきことがいくつかあります。今回は家賃収入の概要や計算方法、家賃収入にかかる税金について解説します。

家賃収入とは

家賃収入とは、部屋(不動産)を所有して賃貸物件として提供し、入居者から得る収入のことです。空室にならなければ、継続的に家賃収入を得ることができます。

家賃収入について、以下のことを知っておくとよいでしょう。

家賃収入に関するリスク

不動産投資は、貸し出している部屋が空室になれば家賃収入がゼロになります。また、築年数の経過や競合物件の状況などによって、家賃は下落する可能性があります。この空室リスクと家賃下落リスクが、不動産投資に影響する大きなリスクになります。

家賃以外の収入の扱い

不動産投資の主な収入は家賃収入ですが、そのほかに礼金や更新料なども収入として発生します。しかし、管理会社や仲介会社との契約時の取り決めによっては、礼金や更新料は管理会社の収入になるケースがありますので、注意しましょう。

発生する支出

不動産投資を行うと、家賃収入を得られるだけでなく、支出も発生します。不動産投資には、大きく分けて一棟投資と区分投資がありますが、一棟投資の場合は、建物を丸ごと所有するので、共用部(外壁や外部廊下など)の修繕費用をオーナーが支払う必要があります。区分投資の場合には、共用部の修繕費用を支払う必要はありませんが、管理費や修繕積立金を支払う必要があります。ほかにも、さまざまな経費が発生するので、注意が必要です。

家賃収入を計算する手順

不動産投資で実際にどのくらいの家賃収入を得られるかを求める際は、以下のような手順で計算するとよいでしょう。

空室リスクを加味する

まずは、空室リスクを加味しましょう。空室になる期間を想定しておき、その期間は家賃収入をゼロとして収支計算するということです。公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が2018年12月に発表した「日管協短観」には、入居率や平均居住期間といったデータがまとめられていますので、このようなデータなどを参考に空室リスクを考えてみるとよいでしょう。

家賃下落リスクを加味する

次に、家賃下落リスクを加味しましょう。家賃下落率は、日本全体の市況などに影響されるため、予測することは難しいですが、周辺物件の築年数別の家賃を調べれば、おおよその下落率を予想できる場合もあります。

リスクを踏まえてキャッシュフロー表を作成する

最後に、家賃下落リスク・空室リスクを加味したうえでキャッシュフロー表を作成することが大切です。キャッシュフローとはお金の流れのことであり、キャッシュフロー表を作成することで、将来的に利益を生み出し続ける物件かどうか予測することができます。

キャッシュフロー表を作成する際は、空室リスクと家賃下落リスクのほかに、以下のような支出を考慮することが重要です。

  • ローン返済額
  • 固定資産税・都市計画税
  • 退去時の原状回復費用
  • 管理委託手数料
  • 火災保険料や地震保険料
  • 管理費・修繕積立金(区分投資の場合)
  • 共用部の修繕費用(一棟投資の場合)
  • 税理士への報酬(確定申告の依頼)
  • 減価償却費用(不動産の取得金額を各年で計上)
  • その他経費(物件を運営するのための交通費など)

不動産投資に関するあらゆる支出を計上することで、家賃収入でどのくらいの利益が見込めるかをシミュレーションすることができます。また、長期的な支出を計算することで、利益を継続的に生み出せるかどうかも合わせて判断することができるでしょう。

家賃収入にかかる税金

次に、家賃収入にかかる税金について理解しておきましょう。

不動産所得は総合課税

家賃収入は、所得税の「不動産所得」に該当します。この不動産所得は、「年間家賃収入-年間経費」で求めることができ、不動産所得がプラスになれば、税金がかかります。

不動産所得は、ほかの所得と合算して計算される「総合課税」という税制が適用されます。例えば、会社員が不動産投資をするなら不動産所得と給与所得を合算し、個人事業主が不動産投資をするなら不動産所得と事業所得を合算します。

所得税率と計算方法を理解する

所得税は、所得が上がるほど税率が上がる累進課税が適用されます。所得金額によって、税率および控除額は以下のようになります。

  • 所得金額が195万円以下…税率:5%、控除額:0円
  • 所得金額が195万円超~330万円以下…税率:10%、控除額:9万7,500円
  • 所得金額が330万円超~695万円以下…税率:20%、控除額:42万7,500円
  • 所得金額が695万円超~900万円以下…税率:23%、控除額:63万6,000円
  • 所得金額が900万円超~1,800万円以下…税率:33%、控除額:153万6,000円
  • 所得金額が1,800万円超~4,000万円以下…税率:40%、控除額:279万6,000円
  • 所得金額が4,000万円超~…税率:45%、控除額:479万6,000円

例えば、所得金額が500万円の場合、「500万円×20%-42万7,500円=57万2,500円」が所得税額になります。

会社員が家賃収入で支払う税金の計算方法

では、会社員が家賃収入を得ている場合、どのくらい税金を払うことになるのか計算してみましょう。

不動産投資にはさまざまな経費がかかりますが、ここでは、経費の総額を200万円と仮定します。もし、年間家賃収入が350万円であれば、不動産所得は150万円になります。

仮に、給与所得が500万円の場合には、不動産所得の150万円と合算して650万円で税額を計算します。つまり、「650万円×20%-42万7,500円=87万2,500円」が税額になるということです。給与所得500万円だけなら税額は57万2,500円ですので、不動産投資をすることで税額が30万円増えることになります。キャッシュフローを計算する際は、この税額も加味することで、より精度を高めることができるでしょう。

まとめ

不動産投資は継続的な収入を見込むことができますが、家賃収入だけでなく支出についても把握しておかなければ、十分な利益を維持できなくなります。税金についても改めて確認をし、それに見合った家賃収入が得られているのかを考え、安定した不動産投資をめざしましょう。

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