土地活用のひとつとして考えたい駐車場投資のメリット・デメリット

土地の活用方法にはさまざまな種類がありますが、その中のひとつとして駐車場投資があります。駐車場投資とはどのようなものなのでしょうか。今回は、駐車場投資の種類やメリット・デメリットについて解説します。

駐車場投資の種類

駐車場投資には「月極駐車場」と「コインパーキング」の2種類があります。それぞれ詳しく見てみましょう。

月極駐車場

月極駐車場について、以下の点を知っておきましょう。

収益をあげる方法

月極駐車場は、利用者と駐車場の賃貸借(利用)契約を結び、月々の利用料金によって収益を上げます。つまり、月極駐車場の特徴は、定期的に収益を得られる点といえるでしょう。

月極駐車場で得られる収益額の相場はエリアによって大きく異なるので、一概にいくらとは言えません。例えば、東京都板橋区の月極駐車場の相場は、平均で1台2万円ほどです。一方、東京23区外の町田市では1台1万円ほどになります。

都心に近づくほどもっと高くなり、地方や郊外にいくほど低くなるのが一般的です。

月極駐車場の始め方

月極駐車場を始めるためには、まず土地を整備します。砂利を敷いたり、道路から駐車場へ入るときに段差があれば、切り下げ工事を行ったりします。その後に、不動産会社に仲介を依頼し、駐車場利用者を募集します。

ただし、機械式駐車場など「建造物」を建築する駐車場経営でない限り、不動産会社が仲介しなければいけない義務はありません。つまり、法人として宅建免許を保有していないオーナーが、自ら賃貸借契約を結ぶことは可能ということです。

利用者が決まれば、不動産会社に契約で設定しておいた額の仲介手数料を支払い、利用者と契約を結べば手続きが完了します。

コインパーキング

コインパーキングについて、以下の点を知っておきましょう。

収益をあげる方法

コインパーキングは、コインパーキングを利用した分だけ利用者が料金を支払うというシステムです。そのため、利用時間によって金額(収益)が異なります。月極駐車場と同様に、エリアによって収益は大きく異なりますが、例えば東京都板橋区では30分200円程度が相場です。一方、東京都町田市では60分300円程度が相場です。ただし、コインパーキングの場合は「夜のほうが安い」など、時間帯によっても収益額が異なるので、始めるときは周辺相場をチェックしてから始めるとよいでしょう。

コインパーキングの始め方

コインパーキングを始める場合、以下の3種類の方法があります。

  • 一括借上げ方式:土地所有者からコインパーキング業者に土地を貸し、コインパーキング業者が機器の設置や、集金や清掃といった運営管理をする方式です。土地所有者は、開業時の設備費用や運営に関する費用がかからず、毎月一定金額の地代を得ることができます。
  • 利益分配方式:機器の設置や運営管理をコインパーキング業者が行ない、得られた利益を土地所有者とコインパーキング業者が予め決められた割合で配分する方式です。駐車台数によって、土地所有者が毎月得られる利益が変動します。
  • 管理委託方式:土地所有者が機器を設置し、コインパーキング業者が運営を行う方式です。土地所有者は、毎月の収益の中から一定割合の手数料を差し引かれた金額を得ることができます。

コインパーキング業者によっては、周辺の環境を調査し、台数やレイアウトなどを提案してくれることがあります。ただし、コインパーキング業者も採算を見込めない土地の場合は契約をしてくれないことがありますので、すべての土地で始められるわけではない点を認識しておきましょう。

駐車場投資のメリットとは

駐車場投資の種類が分かったところで、次に駐車投資のメリットを解説します。

初期費用を抑えられる

1つ目のメリットは月極駐車場とコインパーキングともに、初期費用が少ない点です。ただし、月極駐車場とコインパーキングで初期費用が異なる点は知っておきましょう。

月極駐車場

月極駐車場は、砂利を敷く、切り下げ工事をするといった費用が発生するので、土地の形状によって初期費用が異なる点は注意しましょう。

例えば、舗装された駐車場を作る場合、掘削工事、整地、アスファルトやコンクリートで舗装する費用が発生します。未舗装の駐車場の場合は、初期費用をさらに安く抑えることができます。

舗装の費用の目安は、以下の通りです。

  • 砕石(採石場で採取された岩をクラッシャーで砕いたもの)による舗装:3,000円/㎡程度
  • アスファルトによる舗装:5,000円/㎡程度
  • コンクリートによる舗装:8,000円/㎡程度

また、建物を解体して駐車場にする場合は解体費用がかかります。さらに機械式駐車場を設置する場合は導入費用がかかります。とはいえ、マンションやアパートを建築して行う投資に比べると、初期費用は少ないといえます。

コインパーキング

コインパーキングは、一括借上げ方式、利益分配方式のいずれかであれば、土地所有者の初期費用の負担はありません。

用途変更が比較的自由にできる

2つ目のメリットは、以下の理由によって用途変更が比較的自由にできるという点です。

賃貸借契約の縛りが小さい

月極駐車場は、利用者と契約を結んでいても、原則1ヶ月前に通知すれば土地所有者側から契約を解除できます。仮に住宅の賃貸借契約であれば、土地所有者側から一方的に解約するのは非常に難しく、立ち退きが成立したとしても高額な立ち退き料がかかるでしょう。

コインパーキングの場合は、利用者と契約を結んでいるわけではなく、何日も駐車されることはありません。他の用途に使用したい場合は空車時に「利用禁止」にすることができます。

更地にしやすい

機械式駐車場や自走式駐車場などを導入していない限り、月極駐車場はすぐに更地にできます。建物を建築しているわけではないので、未舗装の場合にはせいぜい砂利を撤去するだけです。一方、コインパーキングの場合は撤去に多少時間がかかりますが、その費用負担は基本的にコインパーキング業者の負担です。

住宅ほど立地を問わない

3つ目のメリットは、さほど立地を問わずに始めることができる点です。というのも、賃貸住宅であれば「駅からの距離」や「住環境」を考慮する必要がありますが、駐車場の場合は住宅に適さない土地でも利用できるからです。

例えば、駅から徒歩20分でも、周りが住宅街であれば月極駐車場として成立しやすいでしょう。一方、住むには適さない繁華街の近くにある土地は、むしろコインパーキングを利用したいというニーズがあるでしょう。

駐車場投資のデメリットとは

駐車場投資のメリットについて説明してきましたが、一方でどのようなデメリットがあるのでしょうか。

固定資産税に関する軽減がない

例えば、アパート経営などは貸家が土地に建築されているため、固定資産税に関する軽減があります。駐車場投資では、土地が更地評価されるため、固定資産税に関する軽減がありません。

立体駐車場の場合には制限がある

商業施設などの立体駐車場は「建築物」となるため、建築基準法に準じて建築されます。つまり、土地の広さや形状によっては、立体駐車場としては建築できない可能性があります。

コインパーキングは長期間契約が必要な場合がある

コインパーキングの場合は、業者との間で長期間契約が必要な場合があります。契約期間はコインパーキング業者によりますが、年単位(2年〜5年)での契約を求められることがあります。また、3ヶ月前までに告知すれば中途解約を了承している業者もあります。事前に契約内容をしっかり確認しておきましょう。

まとめ

駐車場投資には、アパート経営などと比較すると税制面での優遇が少ないといったデメリットがありますが、立地を問わないというメリットもあります。土地の活用や投資について検討している人は、駐車場投資についても考えてみてはいかがでしょうか。

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