初心者に向いている資産運用の種類や活用できる節税方法

資産運用にはさまざまな種類があります。初めて資産運用をするという場合は、どのような方法を検討すればよいのでしょうか。今回は、資産運用を始めようと思っている初心者に向いている方法や、資産運用に活用できる節税方法などについて解説します。

初心者が資産運用をする場合、いきなり大きな金額を使うより少額で始めたほうが無難でしょう。なぜなら、資産を運用する方法にはさまざまなものがありますが、どんな方法にせよ、リスクがあるためです。また、少額でさまざまな商品にトライすることで、自分に合った運用方法を見つけたり、運用のノウハウを身に付けたりできるでしょう。ここでは少額から始められる資産運用の種類を紹介します。

ミニ株

ミニ株とは、1株から株を購入できる取引方法です。通常、株を購入するときは、最低株式数が決まっています。例えば、あるAという企業の銘柄が「売買単位100」となっていれば、100株単位でしか購入することができません。A銘柄の1株あたりの株価が5,000円であれば、5,000円×100株=50万円が最低の購入金額です。気軽に株に手を出そうと思っても、高額に感じる人もいるでしょう。

しかし、ミニ株の場合、先ほどのA銘柄の例であれば1株から購入できるので、5,000円×1株=5,000円でA銘柄の株を購入できることになります。初心者でも試しやすいと言えるでしょう。

ただし、ミニ株を取り扱っている証券会社や銘柄は限られているので、すべての銘柄がミニ株で購入できるわけではありません。また、ミニ株は通常の株に比べて利益の額が低くなります。つまり、リスクが低い分、利益も少なくなるのです。ある程度運用に回せる資産が増えてきたら、通常の株の購入に挑戦してもよいでしょう。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとは、ロボットが投資の専門家に代わってインターネット上で投資アドバイスや運用をしてくれるサービスです。このサービスは、専門家に依頼する投資信託よりも手数料が安く、100円から始めることができます。全自動のロボアドバイザーですから、投資家に合った最適なものを提案してくれます。

従来の投資信託は、申し込み単位と最低申し込み単位というものがあり、ある程度の資金が必要になる場合があります。初心者で気軽に始めたい人にとってはハードルが高いかもしれません。また、通常の投資信託は専門家が運用を行い、運用によって得られた利益を還元してくれる仕組みですが、手数料をはじめとする諸々の費用もかかります。

一方、アドバイスと運用を行うロボアドバイザーの場合、最初に年齢、資産状況、リスク許容度などを伝える必要がありますが、その後の運用は全自動です。資産の1%前後が信託報酬とは別にサービス手数料としてかかりますが、投資信託よりも安い手数料になるので、長期運用を考えるとコスト削減につながります。

また、ロボアドバイザーの利回りは、4%~15%ほどと幅があります。これはリスク許容度に応じて変わってきますから、自分がどれだけのリスクを許容できるかを考えておく必要があります。もちろんロボアドバイザーも元本割れする可能性があるので、よく検討してから始めましょう。

投信積立

投信積立とは、月々100円から始めることができる積立型の投資信託です。毎月一定額の投資信託を購入しながら積み立てていき、少額からスタートできるのが特徴です。投信積立は、専門家に資産運用を委託することになるので、FXや株式投資のように資産を大幅に減らしてしまうリスクを軽減できます。また毎月一定額を自動で購入するので、資産運用に関わる手間が省けます。

投信積立では、運用先が分散投資を行うため、よりリスクの軽減につながります。さらに、決まった時期に決まった金額で購入する「ドルコスト平均法」により毎月金融商品を購入するため、購入単価を平準化でき、資産運用のリスクをより軽減できます。ただし、手数料がかかり、元本保証されていないため、注意が必要です。

また、投信積立の利回りは、運用次第になります。リスクをどれだけとるかによりますし、利益に対して税金20.315%(所得税15.315%、住民税5%)と手数料が請求されますから、手元に残る金額としては思った以上に少ないときもあるので、注意しましょう。

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資産運用を行うと税金が発生します。この資産運用にかかる税金を節約する方法として、iDeCoやNISAといった制度があります。

iDeCo

iDeCoとは、私的年金制度のひとつです。自ら運用方法を選び、掛け金も自分で決められます。任意の年金ですから強制ではありません。しかし、掛け金が全額所得控除され、節税になりますから、資産運用として活用できます。

毎月最低5,000円からスタートでき、上限は職業などによって違います。原則、途中解約はできないため、無理のない範囲で始めましょう。

NISA

NISAとは、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。NISA口座で購入した株式の配当金や売却益が、非課税になります。

少額から購入可能で、NISA口座で年間120万円の範囲内で購入した株などの金融商品によって得た利益には税金がかかりません。非課税期間は最長5年間です。

通常、株式の売却益には、20.315%の税金がかかります。100万円の売却益が出ても、100万円×20.315%=20万3,150円を納税することになるので、手取りとしては79万6,850円になります。それがNISAでは最長5年間は非課税になり、売却益の100万円が手取りとなります。

また、NISA口座は1人1口座までと開設が制限されています。さらに、NISAで取引した損益は、他の証券口座の売却益や配当金等と赤字と黒字を合算する「損益通算」ができません。損失も通常の証券口座であれば3年間繰り越しできますが、NISAでは損失の繰り越しもできないので、注意しましょう。

ジュニアNISA

ジュニアNISAとは、未成年者(0~19歳)を対象とした少額投資非課税制度です。年間80万円分の非課税投資枠が設定されます。非課税期間は最長5年間です。年間80万円までで最長非課税期間が5年ですから、80万円×5年=400万円が最大非課税投資総額になります。またジュニアNISAを利用できるのは、原則、親などの親族です。

子どもや孫の代わりに資産を代理で運用し、将来のために長期投資します。原則として子ども(口座開設者)が18歳(3月31日時点で18歳である年の前年12月31日)になるまでは払い出しができません。ジュニアNISAもNISAと同じく限度額まで非課税で運用できるので、まずはこちらから始めるのもいいでしょう。

もし途中で払い出した場合は、災害などやむを得ないケースを除き、それまで非課税で受け取っていた過去の売買益に対して課税されることになります。

つみたてNISA

つみたてNISAとは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。購入できる金額は年間40万円まで、非課税期間は最長20年間、購入可能な商品は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られています。

ほかのNISAでも言えることですが元本割れの可能性があり、定期預金とは違いますので、注意しましょう。

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証券会社の口座には一般口座と特定口座の2種類があります。一般口座は、自分で損益計算や確定申告をする必要があります。一方、特定口座では、証券会社が口座利用者の1年間の運用についての損益をまとめて計算し「年間取引報告書」を作成してくれます。一般口座の場合、年間取引報告書を自分で一から作成する必要があるので、特定口座の方が確定申告の負担が軽くなります。

また、特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類があります。「源泉徴収あり」を選べば、証券会社が口座利用者に代わって納税してくれるので、資産運用家は確定申告する必要がありません。もちろん株以外に家を売って多額の売却益が出たなど、別の要因で確定申告する必要がある場合は別ですが、単純に給料と株の取引だけの収入があるような場合は、特定口座の「源泉徴収あり」を利用しておけば、年末調整だけで済むので手間が省けます。

初心者が資産運用を始めるには、リスクを抑えるために少額からスタートすることを念頭に入れておきましょう。少額から始められる資産運用の種類や、資産運用の優遇措置について理解したうえで、資産運用を検討してみてはいかがでしょうか。

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