延べ棒以外にもある! 金投資の種類やメリット・デメリット

映画やテレビで「金の延べ棒」を見たことがある人もいるのではないでしょうか。財産の象徴ともいえる「金」ですが、それだけ価値のあるものだけにさまざまな形で投資の対象にもなっています。そこで今回は、金投資について、種類やメリット・デメリット、また金を購入できる機関を紹介していきます。

金投資には、様々な種類があります。それぞれの特徴について見ていきましょう。

純金積立

純金積立とは、毎月一定額のお金を積み立てて、少しずつ金を取得していくという投資手法です。純金積立で取得した金は、その購入先の会社に預けます。

自分で金を保管しておく必要がないので、保管の手間やコストは不要です。また、純金積立は一度始めてしまえば、口座振替のため勝手にお金が引き落とされ、自動的に金は積み立てられます。そのため、購入に関する手間もありません。

金貨・コイン

金貨・コインとは、金でできた通貨(金貨)やコインです。

「コインコレクター」がいるように、コインはデザインの希少性にも価値があります。そのため、例えば「このデザインは、何年にこれだけしか作られていないから、とても珍しく価値が高い」というコインは 高値で取引されます。

つまり、金貨やコインの場合には金そのものの価値以外に、需要の変動(ある金貨やコインを求める人が殺到する、需要がある金貨やコインが大量に出回るなど)で価格が上下する可能性があります。

金地金

金地金とは「金塊」のことであり、これがいわゆる「金の延べ棒」です。

金貨・コインと同じく現物の金を自分で保有しますが、金貨と違いデザイン性はなく統一規格です。また、金地金のサイズは5gから1kgまでのサイズがあり、500g以上を取得するときは、基本的に売買手数料はかかりません。

金ETF

ETFとは「上場投資信託」のことであり、証券会社を通じて取得できる投資信託のことです。金ETFは金価格に連動した上場投資信託のことであり、仕組み自体は株式投資と似ています。つまり、価格は需給バランスで決まり、例えば需要(買いたい人)が多いときには価格が上がるということです。

市場が開いているタイミングであればいつでも時価で取引可能であり、売買しやすいという点が特徴といえます。また、信用取引といって、自己資金の3倍程度まで資金を増やして取得することができるので、レバレッジ効果を高められる点も特徴になります。

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続いて、金投資のメリット・デメリットについて見てみましょう。

経済情勢の影響を受けにくい

金は「有事の金」という言葉があるくらい、安定的な資産として知られています。というのも、金の価値は株やFXのように、外的要因によって決まることが少ないからです。

例えば、アメリカが「中国製品への関税を上げる」と発表すれば、その製品に関連する企業の株価は軒並み下落します。また、「FRB(米連邦準備理事会)が利上げを示唆する」というニュースが報じられるだけで、ドル高・円安要因となりFX投資家に影響を与えます。

このように、たった1つのニュース(出来事)で株価やFXは影響を受けやすいのですが、金は企業の業績などが価値に関係することがありません。そのため、経済情勢の影響を受けにくいというメリットがあるのです。

無価値になることはない

次に、金は無価値になることはありません。というのも、金はそれ自体が価値のある鉱物であり、有価証券などのようにそのもの自体に価値のない金融商品ではないからです。そのため、企業の倒産や国家の破綻(財政悪化)などで、無価値、もしくは限りなく価値がゼロに等しくなるということはないのです。

少額から始められるものや配当を得られるものがある

金ETFや純金積立投資は少額から始められることが魅力です。また、金ETFについては運用状況によって変動する「分配金」を得ることができます。

為替の影響を受けやすい

金投資はほかの金融商品よりも外的要因による影響が少ないのですが、為替相場の影響を受けるという点は覚えておきましょう。

中長期的に見ると、金価格と円/ドルレートは連動するケースが見受けられます。円高ドル安のときは金価格が上昇し、円安ドル高の場合は金価格が下落しやすい傾向があります。円高ドル安の場合、「ドルが売られている→ドルの信頼が下がる→ドルを売ったお金をどこかへ投資する→投資先の1つとして金が買われる→金の価格が上昇する」という構図が成り立ち、逆の構図の場合は金価格が下落するというわけです。

手数料が発生する

金投資には手数料がかかる点もデメリットといえるでしょう。金貨・コイン、金地金、金ETFは、購入先や証券会社が設定している手数料が発生します。

また、純金積立は「購入手数料」「年会費」「スプレッド」が取得時の支出です。購入手数料はほかの金投資と同じく、「購入金の○%」や「1,000円ごとに×円」などが企業ごとに設定されています。年会費は純金積立口座の維持費に充当される費用であり、スプレッドは購入価格と売却価格の差額のことです。購入価格は売却価格より高く設定されているので、その差額も必要であることを認識しておきましょう。

利子や配当がないといった、商品特有のデメリットがある

金投資の中でも純金積立、金貨・コイン・金地金、金ETFには、以下のようなデメリットがあります。

【純金積立】

  • 利子や配当がない
  • 株式のようにリアルタイムで取引できず、取扱会社が発表している価格でしか購入できない

【金貨・コイン・金地金】

  • 利子や配当がない
  • 盗難や紛失リスクがあるため、金庫を購入するなど安全に保管するための設備投資が必要になる

【金ETF】

  • 利子や配当がない
  • 株式や債券を扱う投資信託に比べると信託報酬が高い

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実際に金投資を行う場合、以下のような機関で金を購入することができます。

  • 百貨店
  • 宝飾店
  • 銀行
  • 専門会社
  • 証券会社

このように、金の購入先はたくさんあります。しかし、すべての機関で全商品を取り扱っているわけではありません。例えば、金ETFを購入したければ、証券会社のなかでも金ETFを取り扱っているところを選ばなければいけません。

まずは自分の欲しい金の種類を明確にし、希望する金を取り扱っている機関を調べて購入するようにしましょう。

「金投資」にはさまざまな種類があります。まずは、金投資の種類ごとの違いを理解しましょう。メリット・デメリットをしっかりと理解し、ほかの投資とも比較することで、投資方法のひとつとして金投資を検討してみてはいかがでしょうか。

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