初心者でもわかる! 仮想通貨投資のメリット・デメリットと始め方

最近耳にすることが多い「仮想通貨」。不正流出事件などもあり、高リスクなのではないかというネガティブなイメージを持っている人もいるかもしれませんが、仮想通貨とは実際にはどのようなものなのでしょうか。今回は、仮想通貨へ投資する際に知っておきたい基礎知識について解説します。

仮想通貨とは

仮想通貨とは、インターネット上でやりとりができるデジタル通貨の一種です。ビットコインやNEMといったさまざまな種類の仮想通貨があります。

日本円や米ドルなどの法的通貨とは異なり、その価値が国に保証されたり、国や中央銀行など特定の管理者が存在したりするものではありません。法的通貨との誤認を防ぐため、改正資金決済法により2020年4月から仮想通貨から「暗号資産」と改称されることが決まっています。

特定の管理者がいないからといって、危険ということではありません。多くの仮想通貨は「ブロックチェーン」という技術によって成り立っていますが、この技術により改ざんがしづらくなっているのです。ブロックチェーンとは、簡単にいえば取引データを「ブロック」単位でまとめ、次々と生成されていくブロックをチェーンのようにつなげていく技術です。

「ブロック」には取引データのほかに、チェーンでつながるひとつ前のブロックのデータも記録されます。そのため、一つのブロック内のデータを改ざんしようとすると、その後に続くブロック内のデータもすべて改ざんする必要があるため、改ざんは事実上不可能といえます。

さらに、データはネットワークに参加する人全員で分散して管理するため、一部データが破壊されても簡単に復旧できるといった特徴があります。

ブロックチェーンのほかにも、「DAG」という技術を利用した仮想通貨もあります。ブロックチェーンの場合、あるブロックの前後には必ず1つのブロックがつながりますが、DAGの場合はあるブロックの前後に複数のブロックをつなげることができます。そのため、多くの処理を同時に行うことができます。

また、DAG型の仮想通貨の特徴は、「過去の取引の承認」が必要であることです。例えば、AさんがBさんにDAG型の仮想通貨を送金する場合は、AさんがBさんの過去の取引データ(CさんがBさんに送金した未承認のデータなど)を承認する必要があります。このように、過去に行なった取引が承認される必要があるため、不正や改ざんといったが発生した場合は、取引の承認がなされないため、問題の早期発見につながる可能性があります。

なお、日本ではまだ実際に使える店舗はごく一部ですが、仮想通貨は投資目的以外に買い物や送金などにも利用できます。

仮想通貨投資のメリット・デメリット

では、仮想通貨投資には、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

メリット

仮想通貨投資のメリットには、以下のようなものがあります。

短期間で大きな利益を得られる可能性がある

仮想通貨は、何らかのニュースがあれば、大きく価格が変動しています。しかも、株式のようにストップ高、ストップ安などの制限がありません。そういったことから、仮想通貨は1日で大きな値動きが見られることも少なくなく、タイミングによっては、短期間で効率良く大きな利益を出せる可能性があります。

いつでも取引ができる

株式などのように取引できる時間の制限がありません。朝の通勤前でも夜寝る前の遅い時間でも、土曜日や日曜日でも、いつでも都合の良いタイミングで取引することができます。

少額から取引できる

株式やFXなどを始める場合はある程度まとまった資金が必要になりますが、仮想通貨は少額から始めることが可能です。最低限必要な金額は業者によって異なり、数百円程度から始められる業者もあります。

デメリット

一方、仮想通貨投資には、次のようなデメリットがあります。

短期間で大きな損失が生じるリスクがある

短期間で大きな利益を得られる可能性があるのと同じ理由で、仮想通貨は短期間で大きな損失を被る可能性があります。

このリスクについては、少額投資をしたり、さまざまな種類の仮想通貨に分散投資したりすることで、ある程度軽減することができるでしょう。

消失や流出の可能性がある

仮想通貨は法的通貨のように実体があるものではなく、データとして存在するものなので、消失や流出の被害に遭うリスクがあります。実際、約28億円のビットコインが消失した2014年の「マウントゴックス社事件」や、約580億円分のNEM が流出した2018年「コインチェック社事件」など、いろいろな事件が発生しました。

仮想通貨の被害を抑えるためには、「少額を投資する」「USBメモリーのようなものをパソコンと接続して仮想通貨を管理する『ハードウェアウォレット』を利用する」といったことを行うとよいでしょう。

流動性が低い

仮想通貨は、株式などと比べて取引量が少なく、種類によっては、売りたいと思ったときになかなか売れないといったこともあり得ます。ポーランドでは、2019年7月に「流動性が低い」ことを理由として、仮想通貨取引所「ビットマーケット」が閉鎖しました。

高い税率が適用される

仮想通貨の売買で得た所得は、「雑所得」に分類されます。特に税の優遇措置などはなく、その所得額に応じて、所得税と住民税を合わせて15~55%の高い税率で、税金が課されることになります。

売却益や配当金などにかかる税金が一律20%の申告分離課税で完了する株式やFX(総合課税の選択も可)などと比べると、負担が重いことがわかります。

また、投資にかかる税金が非課税になる「NISA」にも対応していません。

ただし、給与の年間収入が2,000万円超など他に確定申告の義務となる条件に該当せず、年末調整で納税が完了している場合は、仮想通貨の利益が他の雑所得と合わせて20万円以下であれば非課税になります。

仮想通貨投資の始め方

メリット・デメリットを考慮したうえで、仮想通貨投資を始める場合は、次のような手順で進める必要があります。

1. 口座を開設する

金融庁が認可した仮想通貨交換業者あるいはみなし業者(現在仮想通貨交換業者登録申請中もしくは申請予定でその間暫定的に営業を認められた業者)に口座を開設します。業者によって取り扱う仮想通貨の種類や手数料、取引ツールの使いやすさなどが異なりますので、しっかり比較し、自分に有利な業者を選びましょう。リスクの低減のため、複数の業者に口座開設するのもひとつの方法です。

開設の際は、希望の業者のサイトで必要事項を登録し、運転免許証や健康保険証などの本人確認書類を提出します。その後数日して郵便物が送られてきたら、取引が可能となります。大まかには以上のような流れですが、業者により多少異なるため、実際に口座開設する際は業者に確認しましょう。

2. 入金する

開設した口座に日本円を入金します。入金は銀行振り込みが一般的ですが、クレジットカードやコンビニでの支払いが可能な場合もあります。

3. 仮想通貨を購入する

業者側での入金確認が完了したら、希望する仮想通貨を購入することができます。購入する場所は、業者から仮想通貨を購入する「販売所」と、仮想通貨を持っている人との取引の場となる「取引所」の2種類があります。販売所の場合は「確実に購入しやすい」、取引所の場合は「手数料が安い」など、それぞれ特徴があります。販売所と取引所の両方がある業者が一般的ですが、どちらか一方しかない業者もあります。

購入の際は仮想通貨の種類や数量を指定しますが、リスクを低減するため最初は少額から始め、複数の仮想通貨へ分散投資するのが無難でしょう。

4. 売却する

利益を確定でき、自分が納得できるタイミングが来たら、販売所か取引所で売却します。売却の際は売却価格を指定する指値注文か、売却価格を指定しない成行注文で行います。販売所では予め買取価格が決まっているため、成行注文しかできません。

自分が希望する指値注文で売却できるのに越したことはありませんが、できるだけ早く確実に売却したいなら、成行注文のほうが適しています。

なお売却して利益が発生したら、その利益は雑所得に分類され、所得税と住民税が課されます。

まとめ

仮想通貨はリスクがありますが、少額投資をしたりハードウェアウォレットを利用したりすることで、ある程度リスクを軽減できる可能性があります。その他、メリットやデメリットを理解したうえで、仮想通貨の投資を検討してみてはいかがでしょうか。

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